【助産師監修】赤ちゃんの手づかみ食べとは? いつから始める?

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監修者プロファイル

助産師松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

【助産師監修】赤ちゃんの手づかみ食べとは? いつから始める?

 

離乳食が進んでいくと始まる「手づかみ食べ」。手づかみ食べとはどのようなものなのでしょうか。手づかみ食べについて詳しく解説します!

 

 

「手づかみ食べ」って何?

赤ちゃんは、生後9〜11カ月ごろ(離乳食後期)になると、バナナ程度の硬さのものを歯ぐきでつぶせるようになり、食べることへの興味も増してきます。手づかみ食べが始めるのもこの時期です。手づかみ食べというのは、赤ちゃんがご飯やおかずなどを直接手でつかんで食べることを言います。

 

手づかみ食べは、赤ちゃんの顔や手、服が汚れる、食べ物がもったいない、見た目が汚い、後片付けが大変、メニューを用意するのが大変などのデメリットが挙げられます。親にとってはあまりうれしくない手づかみ食べですが、手づかみ食べは赤ちゃんの成長にとってとても重要だと言われています。

 

手づかみ食べのメリット

●手で直に食べ物に触れることで、食材の固さや温度を知ることができる

食材に指先で直接触れることで、固い、柔らかい、温かい、冷たいなどの感覚を覚えることができ、脳への刺激になります。触ってこねてちぎって……と遊んでいるようにも見える行動ですが、いろいろな刺激や経験を吸収しているのです。

 

●食べることへの意欲へ繋がる

自分で食べられた! という達成感は、食べ物への興味や食べることへの意欲へと繋がります。スプーンではなかなか食べてくれない赤ちゃんでも手づかみ食べなら食べるという子も。

 

●集中力を養う

指先が発達途中の赤ちゃんにとって小さい物をつかむことは難しいです。つるつる滑ってしまったり、力加減がわからずに握りつぶしてしまったり……。物をつかむこと、口に運ぶことを通して集中力を養えます。

 

●窒息を防ぐことに繋がる

最初はじょうずに食べられない赤ちゃん。手づかみ食べをして口に詰め込みすぎたり、食べこぼしをしていくなかで自分のひと口量を調節していくことを覚えます。自分のひと口量がわかるようになれば窒息を防ぐことにも繋がります。

 

 

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赤ちゃんが手づかみ食べをしなくても大丈夫?

赤ちゃんのなかには手づかみ食べをしない子もいます。手づかみ食べをしないからといって悩みすぎる必要はありません。食べ物を手で触ったときの感触が嫌だ、食べ物にあまり興味がないなど赤ちゃんにとって理由はさまざま。手づかみ食べをしたがらない赤ちゃんにはたまに手づかみ食べの練習をさせつつ、本人の食べやすい方法で食べさせてあげましょう。

 

また、手づかみ食べをする機会は普段の食事のときだけではありません。おやつに食べさせるボーロやせんべいなどのお菓子や果物などなら手で持って食べるという子はいませんか。おやつを手で持って食べるのも立派な手づかみ食べと言えます。

 

 

 

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手づかみ食べの練習方法

手づかみ食べを始めるころはまだ力加減がじょうずではなく、食べ物をギュッと握りつぶしてしまうことも。まずは持ちやすいスティック状で、ある程度の弾力があるものをおすすめします。月齢が進むとだんだん器用になってくるので、ボール型や小判型のものなどもメニューに加えていきましょう。

 

食べようとしない子には、まずは親がおいしそうに食べている姿を見せて、手づかみ食べの方法を教えてあげたり、手でとって食べさせてあげるなどして、手づかみ食べの楽しさを教えてあげるところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

また、手づかみ食べと遊び食べとの境界線は非常に難しいものです。遊んでいても食べようとする素振りがあるのならば、出来る限りやさしく見守ってあげましょう。ただし遊んでばかりで全然食べない場合には、一旦片付ける振りをする、20分経ったらおしまいにするなどして時間を区切ってみるのも1つの手です。ストレスにならないように各家庭でルールを設けることも大切です。

 

手づかみ食べの基本ポイント

・赤ちゃんが握りやすい形にする

・離乳食の時期に合った固さにする

・汁気を少なくしてなるべく汚れを減らす工夫を

・遊び食べになってきたらルールを決めてやめさせてもOK

 

手づかみ食べに向いているメニュー

・野菜スティック

・スティック状にしたパン

・お焼き(じゃがいもなど)

・おにぎり(2cmくらいのボール状にする)

 

 

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まとめ

大人には遊んでいるだけのように見える手づかみ食べですが、赤ちゃんの成長においてメリットがたくさんあります。ママやパパには大変なことが多いですが、なるべく本人の気が済むまでやらせてあげましょう。ただストレスが多くて大変な場合は、なるべく汚れにくい食べ物をあげる、手づかみ食べをするのは一日一食だけにするなど工夫してみましょう。

 

 

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◆離乳食の体験談

よだれも多いし食べ物に興味が出てきた生後5カ月と12日から10倍がゆを始めました。2週目からにんじんやじゃがいも、ほうれん草などを1さじから始めました。わりと好き嫌いなく食べてくれました。スプーンにも慣れ離乳食始め1カ月たったころから2回食にしました。最近はベビーフードなどにも頼り、いろいろなものを食べさせています。今のところアレルギーないようで安心しています。

たいがママ さん

離乳食は1回食から始まり、少しずついろいろな食材を食べさせていきました。最初は10倍がゆから始めました。1週間慣れたところで、野菜を少しずつ始めていき、果物も食べさせていきました。食べてくれるととてもうれしいもので、明日は何を作ろうかなと考えるのが楽しかったです。だんだん食べる量も増えていきました。口周りや洋服が汚れてしまうので、その後始末がいつも大変でした。

そばかす さん

料理があまり得意でない私は、離乳食が始まって、手作りの1回食、2回食……のあたりでもう限界。3回食になった時点で、3回のうち1回は市販のベビーフードを使おう! と決めたとたん、フッと気持ちが楽になりました。その1食のなかで、自分では作りにくい食材(レバーなど)も摂れるし、品目も多く摂れるので、気分的にもとても助かりました。手を抜いて、その分、ゆっくりと子どもと向き合う時間が取れたと思います。

あっちママ さん

 

 

その他の離乳食の体験談

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