手紙では文字のおおまかな配置が決まっているので、字配りには注意が必要です。例えば、便箋でもはがきでも行の上のほうが尊い、いわゆる上座、下の方が下座になりますから、「○○様」「先生」「ご主人」など、相手をさす言葉が行の終わりにくるのは失礼にあたります。字の大きさや字間を調整したり、行の下の方を空けるなどして、上に持ってくるようにしましょう。
同時に、上座である行頭には「私」「主人」「我が子」など、自分側の言葉を書かないように、なるべく前の行の行末に収めるようにしましょう。自分側を表す言葉は、多少小さくなっても構いません。
さらに字配りで気をつけたいのが改行のしかた。人名、地名、数字、熟語が2行にまたがったり、「が」「を」や「です」「ます」といった助詞や助動詞が行頭にくるのは、読みづらく見た目にも美しくありません。「ご結婚おめでとう」とか「お幸せに」など相手を祝う言葉や、「御礼」「ご厚情」といった感謝の言葉が途中で切れるのは、特に失礼になります。
手紙は行末がそろっていなくても構いません。相手に読みやすく、礼儀にかなった字配りを心掛けましょう。
コメント