体外受精(IVF)とは?対象となるケース、流れ、費用について

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体外受精は、タイミング法や排卵誘発法、人工授精などをおこなっても妊娠に至らない場合におこなわれます。不妊治療を考えているご夫婦の中には、体外受精とはどのような治療をおこない、どれくらい費用がかかるのか心配されている方も多いのではないでしょうか。今回は、不妊治療のひとつである体外受精についてご紹介します。

 

 

体外受精(IVF)とは

体外受精(IVF:In Vitro Fertilization)とは、女性の身体から取り出した排卵前の卵子と精子を体の外で受精させて培養します。そして、正常に受精をして発育した状態の良い胚(はい)を子宮に移植します。

 

体外受精では、確実に精子と卵子を受精させますので、精子と卵子に力が残っている場合は、体外受精で妊娠・出産することができます。そのため、精子と卵子に力が完全になくなり妊娠することができなくなることを避けるため、早めに体外受精を勧められることもあります。
 

 

 

 

体外受精の対象となる人

体外受精の適応には、絶対的適応と相対的適応があります。絶対的適応とは、体外受精でなければ妊娠ができない場合に適応するものです。それに対して相対的適応は、一般的な不妊治療を優先しておこない、妊娠しない場合に体外受精が推奨されるものです。絶対的適応と相対的適応のそれぞれの条件は次のとおりです。

 

●絶対的適応
精子が少なかったり運動率が低かったりする場合や、子宮外妊娠の手術などによって2つある卵管の両方が失われている場合が挙げられます。また、精子が子宮内に進入することができなくなる抗精子抗体陽性の場合も体外受精が必要です。

 

●相対的適応

子宮に直接精子を送り込む人工授精を繰り返しても妊娠しない場合や、性交後試験(ヒューナーテスト)の結果が良好であるのに妊娠しない場合が挙げられます。また、子宮内膜症の薬物療法や手術療法後2年が経過しても妊娠しない場合、不妊の原因が不明で3年以上の不妊期間がある場合なども相対的適応となります。
 

 

 

 

体外受精の流れ

体外受精は次の流れでおこないます。

 

1)各種検査
月経2日目にホルモン検査や超音波検査を行い、その月経周期中に治療をおこなえるかどうかを調べます。エコー検査では、卵巣内にある小さい卵胞の数とサイズを確認し、サイズにばらつきがある場合はピルの服用が必要になるケースもあります。治療を開始できると判断された場合には、卵子の数を増やすための排卵誘発剤、卵巣を刺激する薬や注射を使用します。

 

2)採卵日の決定
月経7~10日目に、エコー検査で卵胞のサイズを測定します。これを2~3日ごとにおこないます。採卵可能と思われるタイミングに近くなると、ホルモン検査をして採卵日を決定します。

 

3)採卵
採卵は局所麻酔下で行うことが基本ですが、卵胞の数が少ない場合は麻酔をせずに採卵できる場合があります。採卵では、腟からの超音波検査で卵巣の位置を確認しつつ膣壁から腹腔内を通じて卵胞に細い針を刺して卵子を集めます。行う時間は5~15分前後で終了することが多いです。

 

4)採卵後
卵子や精子の状態や数を元に、胚移植の時期や凍結保存をする時期などを話し合って決定します。胚を凍結してから次の周期に移植した方が妊娠率が高いといわれているため、すぐには胚移植せずに次の月経周期に移植することを勧めているクリニックもあります。

 

5)受精
状態が良い精子と卵子を受精させます。精子の状態が悪い場合には、顕微授精を行います。

 

6)胚移植
順調に発育している胚の中から状態が良いものを選び、移植用カテーテルで子宮へと戻します。

 

胚移植後は、30分以上は安静にしておく必要があります。安静にした後、医師の許可が降りれば帰宅して、いつも通り過ごすことができます。

 

ただし、激しい運動は避けたほうが良いです。自転車に乗ったり散歩したりする程度であれば問題なく、性交渉も当日から可能です。施設によっては、食事とトイレ以外は安静にしておくよう指示する場合があるので、医師の指示に従いましょう。
 

7)胚凍結
液体窒素の中で胚を凍結して保存します。ホルモンの値や子宮内膜の薄さなどの影響で、その周期での胚移植ができない場合、次の周期以降に凍結した胚を移植できます。

 

 

 

 

体外受精の費用

体外受精には、採卵や培養、胚移植の費用がかかります。保険適応外であるため施設によって費用に大きな差がありますが、20万~80万円程度の費用がかかることが多いようです。また、顕微授精や胚凍結をおこなうことになれば、追加で10~20万円程度の費用がかかります。

 

体外受精と顕微授精の治療費用には、助成金が支払われる場合があります。厚生労働省によって国がサポートしている助成金が基本にありますが、県や市が独自におこなっている場合もありますので、県や市に問い合わせることやホームページなどで助成してもらえる条件などを確認してみると良いでしょう。

 

 

 

 

排卵誘発・胚移植の問題点

体外受精の際に行う排卵誘発によって、卵巣が大きく腫れたりお腹に水が溜まったりする可能性があります。また、重症例では、血栓症などを引き起こすケースもあります。

 

そのほかに、胚移植では、多胎妊娠のリスクがあります。現在では、このようなリスクを下げるために、移植する胚の数を3個以内に制限することが義務づけられています。また、年齢に応じて移植する胚の数が細かく制限されているので、不安な方は医師に聞きましょう。

 

 

まとめ

体外受精の数は、晩婚化に伴って不妊に悩む方が多くなり、増加しています。年齢により治療の効果も変わってきます。そのため、早めに夫婦で話しあい、不妊治療について検討されると良いと思います。

 


監修者:Yuko

看護大学卒業後、大学附属病院産婦人科病棟にて助産師として勤務、私立大学看護学部実習助手、市役所臨時職員を経てベビーカレンダーの記事執筆・監修に携わる。現在一児の子育て中。

 

 

 

 

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2017/11/21


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