【助産師監修】排卵前と排卵後のおりものの違いで排卵日の予測は可能?

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

排卵前後のおりもの イメージ

 

妊娠を望んでいる人にとって「排卵日」を予測することはとても大切なことです。基礎体温や排卵日チェッカーを使うという方法もありますが、「おりもの」の変化から排卵日を予測することも可能です。ここでは、おりもので排卵日を予測する方法と、排卵日から排卵前後のおりものの特徴を紹介していきます。

 

 

おりものとは?

おりものは医学的には「帯下(たいげ)」と言います。おりものとは、子宮から腟を通って出る分泌物のことで、子宮内膜や子宮頚管からの分泌物、古くなった子宮壁や腟の細胞が混ざった粘液や分泌物、バルトリン腺・皮脂腺・汗腺からの分泌物などが含まれています。

 

正常なおりものは、無色透明から白っぽい色をして、ほぼ無臭ですが、時間がたつと酸っぱいにおいがします。

 

おりものには、腟や子宮内に細菌やウイルスが入りこまないように守る役割があると同時に、精子がスムーズに子宮内に入っていけるようにサポートする役割があります。

 

 

排卵日のおりもの(おりものの特徴と変化)

おりものの量や状態は、エストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つの女性ホルモンの影響によって変化します。

 

◆黄体期(排卵後~月経開始まで)のおりもの
色:不透明
におい:ほとんどない~無臭
状態:粘り気があり、伸びない
量:少ない

 

◆卵胞期~排卵期(月経終了後~排卵まで)のおりもの
色:透明
におい:ほとんどない~無臭
状態:さらさら~少しとろみがあり、糸を引く
量:多め。排卵期には最も多くなる

 

黄体期のおりものは粘り気のあり、少量のため、精子は侵入しにくく、それと同時に細菌なども侵入しにくい状態です。一方、排卵期のおりものはさらさらとしていて量も多いため、精子が侵入しやすい状態になっています。

 

月経周期から計算する方法や、基礎体温で排卵日を予測する方法がありますが、おりものの変化でもだいたいの排卵日を予測することができます。基礎体温と照らし合わせながら排卵日を確認していきましょう。

 

 

注意が必要なおりものの状態について

おりものは、月経周期で変化したり、個人差が大きかったリしますが、以下の疾患の場合にはおりものが変化します。気になる場合には、産婦人科の受診をしましょう。

 

・腟カンジダ症
酒かす状、カッテージチーズ状のおりものが増える


・腟トリコモナス症
黄色~灰色でにおいのある泡沫状のおりものが増える


・淋菌感染症
悪臭を伴った膿のようなおりものが増える


・細菌性腟炎
時に悪臭を伴い、灰色のさらさらしたおりものが増える


・萎縮性腟炎
黄色で悪臭を伴う膿のようなおりものが増える。少量の不正出血がをともなう場合もある。

 

これ以外にも、おりものの量が急に増えたり、においがきつくなった場合、おりものの量に変化はないけれど陰部のかゆみが強い場合なども要注意です。感染症や炎症を放置しておくと、不妊や流・早産の原因になってしまうと可能性もあるので、必ず病院で治療を受けるようにしましょう。

 

 

まとめ

月経周期に合わせたおりものの変化を把握することで、だいたいの排卵日を予測することができます。基礎体温などと合わせてチェックすれば、より排卵日に近い予測が立てられるのでぜひ活用していきましょう。
 

また、おりものは子宮や腟の内部から分泌されているため、体調チェックにも役立ちます。普段のおりものとは異なる色やにおい、性状をしている場合は早めに病院で相談するようにしましょう。

 

 

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