しかり方・甘えさせ方がわからない/気持ちが抑えられずに怒ってしまいます

しかり方・甘えさせ方がわからない/気持ちが抑えられずに怒ってしまいます

※この2問は、環境・年齢が近いため、一部共通でご回答いただきました。

●1歳6ヶ月/他の子のものを欲しがる息子。しかり方・甘えさせ方がわからない。※(1)
 ただ今上の子1歳6ヶ月、二人目を妊娠中です。上の子がわがままになってきたので、そろそろしつけよう、と思うのですが、「甘やかす」と「甘えさせてあげる」の違いがよくわかりません。
 ぷーさんが大好きで、よそのうちでも病院でもぷーさんのぬいぐるみが自分のところにないと泣きます。他の子のもってるおもちゃをかたっぱしからほしがったりすることも多く、恥ずかしいです。二人目を妊娠してから甘えたがるようになったので、ここは甘えさせてあげよう、と思ったのがいけなかったのでしょうか? 私は自分が虐待されて育ったのでどう加減していいのかわかりません。いつも優しいお母さんってどう叱るのかな?と悩みます。手をあげたことはありませんが、本気で腹が立って娘を無視してトイレに逃げ込むこともあります。主人が出張が多いのと、他に頼れる人がいないのと、自分の妊娠のイライラもあって、ほんと、何が悪いのか、どういう態度で接すればいいのか悩むことが多くなってきました。

●1歳5ヶ月/虐待を受けて育ったせいか、気持ちを抑えられず、怒ってしまいます。※(2)
 1歳5ヶ月になる息子の母です。段々と子供が色々と動くようになり、私自身もなかなか思うように家事や仕事がこなせなくなったりするとイライラしてしまい、必要以上に息子をしかってしまいます…。大きな声を出したりして息子がびっくりしているのに、気持ちを抑えられず、怒ってしまいます。何度か叩いたこともあります。その後は泣きながら息子を抱いてあやまります…。
 私は親から虐待されて育った経験があり、自分でも知らず知らずのうちに感情のコントロールが効かないときがあります。でも、絶対に息子に同じ思いをさせたくないので、今は必死に叩く手を我慢しています。親を今は恨んだりはしていません。教えていただきたいのは、怒りたくなったときの気持ちの静め方です。今のところ、訳もなくしかったりはしていません。怒るのではなく、私は叱りたいのです。

専門家の回答

 このお2人の方に共通するのは、お子さんが"1歳半前後"といういちばん難しい時期に入っていることです。1歳3ヶ月くらいから3歳くらいまでの月齢の子どもは"自己主張"が激しくなり、ママは最もエネルギーを使う時期です。しかも、大人から見ると「どうしてこんなことにこだわるの?」と思うような行動ばかりやるようになるため、子どもを憎らしく思うこともあるのです。しかし、精神的には健康に成長している証拠であり、本来は喜ばしいことなのです。
 (1)のようにお友だちのものを欲しがる場合は、普段の生活で「これはパパの」「これはママの」「これはあなたの」など食器等で、自分のもの・人のもの、を区別をする習慣を身につけさせてあげましょう。外で突然「これは他の子の」と言われても理解できません。また、自分のプーさんを両手(両手に持たせると満足感が高まります)に持たせたり、小さなおもちゃでママがすばやく別の遊びに誘って目先をかえるなどしてみましょう。この年齢は目先が変わりやすいので、泣いたり叫んだりし始める前なら簡単に気が変わります。
 また、無視してしまうと、子どもは見捨てられたような気持ちになりますので、例えいらいらした姿を見せてしまったとしても、逃げずに正面から向き合ってあげることが大切です。
 (2)の方の場合は、つい叩いてしまう、ということですがこれは絶対にやめましょう。叩くことで無理矢理止めさせると、"暴力で物事を解決できる"と間違えた捉え方をさせてしまいます。現在ご自分でもおわかりになっていて、おさえていらっしゃるようですが、今後も、つらくても絶対にガマンしましょうね。

 両方の方に共通することですが、"虐待された"という経験にがんじがらめになることはありません。この時期の子育ては難しく、どんなママでも不安や挫折感を感じるものなのです。不安に思ったときには、ぜひ地域の保健センターの子育て相談窓口に相談してみましょう。最近では、同月齢の子育てに悩むママのためのグループセッションなども積極的に行われていますので、自分だけで悩まず他のママたちの意見も参考にしてみるとよいでしょう。普段の生活の中では、子どもと2人きりで家にこもらず、できるだけ外に出て子どもと遊ぶ工夫をしましょう。

※質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
この記事の回答者
監修者プロファイル

監修者植松 紀子(うえまつ のりこ)先生

平成4年から「こどもの城」小児保健部にて臨床心理士(常勤)として働き、平成19年に定年退職する。横浜市、藤沢市の各教育委員会のスーパーバイザー。日本学校メンタルヘルス学会評議員、田中教育研究所評議員。
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