5歳になっても鼻をほじる息子
息子は赤ちゃんのころから鼻をいじる癖がありましたが、大きくなったらやめるだろうと私は軽い気持ちで過ごしていました。3歳ころから息子はそれが恥ずかしいことだとわかるようになったものの、無意識に手は鼻に……という状態。
私の母からも「いい加減恥ずかしいから何とかやめさせなさい」と言われましたが、効果的な方法が思いつきませんでした。テレビを観ているなど集中しているときが多く、その都度注意するくらいしかできなくて、私はやきもきしていました。
怒っても意味がない。でもやめさせたい
息子としては悪気がなく頭を掻くような感覚で鼻をほじっているので、私が「だめだよ!」と注意すると息子はイライラしてしまいます。怒っても意味がないのはわかっていても、あまりに目につくとついつい私の口調は強くなってしまいます。
すると息子のイライラも強くなり、悪循環。もっと小さいころに何とかしておくべきだったのかなと、私はとても後悔しました。
皮膚科の先生から衝撃のひと言
ある夏の日に息子が転んで擦りむいた傷がなかなか治らず、皮膚科を受診。すると皮膚科の先生が「うーん。これはとびひだね。君は鼻をほじるでしょう? 鼻にあるばい菌がついてこんなふうになったんだよ」と息子に言いました。それを聞いて息子はびっくりした様子。「ママ、鼻をほじるってだめなことなんだね。頑張ってもうしないようにする」と息子は真剣な表情で宣言しました。
それから息子は自主的に「鼻をほじっちゃったから手を洗わないと」と気づいたときに手を洗うように。1日に何度も同じことを繰り返していましたが、だんだんと手を洗う回数が減り、気付けば鼻をほじる癖がなくなっていたのです。
鼻をほじることが恥ずかしいことだけど、それほど害がないと思っていた息子。皮膚科の先生から説明されて、「これはまずい」と思ったようです。あれほど注意してもやめられなかったのが、自分で納得して自主的に行動したらやめることができました。先生は意図した発言ではなかったかもしれませんが、とても感謝しています。
監修/助産師REIKO
著者:更田未央子
6歳と2歳の子を持つ母。看護師・保健師・養護教諭1種・FP3級の免許を取得。現在、高校生を対象とした学習塾の講師をしながら、FP2級を目指す。育児・教育・医療・金融・不動産について執筆中。