娘を連れていかないで!
無事に娘を出産し、退院後は自宅へ戻りました。出産後の私は、小さな命を守らなければととても神経質になっていました。それと同時に、目の前の娘がかわいくて、ひとときも離れたくないと思って過ごしていました。そんな気持ちを知らない義母は、「赤ちゃん見ておくから、寝ていていいよ」と、私の許可なく勝手にわが子をリビングに連れて行ってしまったのです。
寝室にひとり残された私は、なんとか寝る努力をしましたが、別室にいる娘と義母の様子が気になりまったく眠ることができず、むしろ心配で疲れてしまいました。頭では義母の気づかいを理解していても、心がついていかなかったのです。
お宮参りのプレッシャー
お宮参りに関しても、産後1週間も経たないうちから「いつにする? 着物着せてあげる!」と何度も義母に言われました。季節が冬だったこともあり、私としては、産後の体調が落ち着いて暖かくなった春ごろにしたいと思っていました。
頻回に授乳をするので、着物も着たくありませんでしたが、初孫を目の前にとても張り切っている義母には、なかなか切り出せず……。結局のらりくらりと断り続け、春になってから夫と娘と3人だけでお宮参りを済ませました。
想像以上に弱った産後のメンタル
産後は気分の浮き沈みが激しく、私は細かいことが気になって仕方がありませんでした。義母から、娘が誰に似ているか、授乳の具合はどうかなど聞かれると、ついイライラしてしまうことも。
振り返ればもっとじょうずに振る舞えたようにも思えますが、そのときは自分でもコントロールできないほど、体も心も疲れていたのだと思います。産後のメンタルの浮き沈みがこんなに激しいとは、出産前は知りませんでした。
逆にありがたかったサポートは
そんな義母ですが、とても助かったサポートもありました。それは、おかずの差し入れです。義母が自宅で作ったおかずをタッパーに入れて、数日間困らないほどの量を持ってきてくれました。
このサポートは涙が出るほどうれしかったです。産褥期には、最低限の料理だけすれば良いように宅配弁当を取っていましたが、冷凍食品を使った物などが多く、健康的とは言えない内容でした。だからこそ、愛情のこもった手作りのおかずは体と心に染みました。
やってほしいこととやってほしくないことを具体的に言葉にできず、「察してほしい」と思ってしまった私のこの経験。振り返ってみると、できるだけはっきり言葉で伝えるべきだったと思います。その後は、疑問や意見はなるべく言葉にして義母に伝えるようになり、今では良好な関係を保っています。
「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。
イラストレーター/山口がたこ
著者:石川まり
自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。