レッスン日なのに落ち込んでいた娘
同じスクールに子どもを通わせているママたちの話をたまたま聞いたカキエさんは、自分の言動が匿名掲示板で晒されていることを知りました。産休に入るココミ先生へ産休祝いを渡すとき、わざとユズハさんが立ち会えないようにしたことも、ユズハさんに無償で絵を描いてもらおうとしたことも、すべて知られているようです。
そして、カキエさんが近くで聞いていることを知らないスクールのママたちは、カキエさんの言動を『図々しい』と非難して「関わるのやめとこ」「話しかけられても無視しよ」などと言っていました。
「誰がこんな書き込みを……? なんで私だけ責められなきゃならないの……?」カキエさんは、怒りに震えていたのですが……。
その夜。
「ひとつ聞いてもいいか?」
家事をしていたカキエさんに、夫が話しかけてきました。そして、例の匿名掲示板を見せてきて「君のことだろ?」と聞いてきたのです。カキエさんは、驚きのあまり「あっ……」と言葉に詰まってしまいます。










「な、なんのこと? 私じゃないわよ。そんなデタラメ……。これが私って証拠はあるの?」
内心動揺しつつ、そう答えたカキエさん。そんなカキエさんに向かって、夫はレッスン日だというのにチエちゃんが珍しく落ち込んでいたことが気になって、話を聞いたと言いました。
そして、同じスクールのママに意地悪をしていることや、匿名掲示板に晒されて炎上していることもチエちゃんから夫へ伝えられたと知ると、カキエさんはさらに動揺してしまいます。
「私もちょっと言い過ぎたとは思うけど……」と言うカキエさんの言葉を遮り、夫は『掲示板に書かれている内容が事実なら』と前置きをしたうえで「君は、人としても母親としても、最低なことをしたんだぞ」と、カキエさんに冷たい視線を向けます。カキエさんは言葉に詰まり、何も言い返すことができないのでした。
◇ ◇ ◇
親の言動は、親が思っている以上に子どもへ大きな影響を与えることもあります。今回のカキエさんとチエちゃんのように、親の言動が原因で子どもが苦しい思いをしてしまうこともあるので、自分の行動がどんなふうに家族に影響するのかを考えることは、とても大切ですね。
さらに、SNSや匿名掲示板が普及している今、何気ない言動が思わぬ形で広まってしまうこともあります。自分の行動が周囲からどう見られるかを意識し、誠実に行動することが、トラブルを防ぐ一歩になるのかもしれません。
日々の中で少しだけ立ち止まり、自分の言動を振り返ることで、よりよい人間関係を築いていきたいですね。
しろみさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
しろみ
