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2歳じゃなくてもイヤイヤするって本当? 1・2・3歳の「年齢別イヤイヤ対策」

保育士の中田馨さんが、年齢別イヤイヤ期対策についてお話ししてくれました。1歳、2歳、3歳と年齢別の対策などまとめて解説!

イヤイヤ期のイメージ

 

こんにちは、保育士の中田馨です。乳児から幼児になり、ママを悩ませることの一つがイヤイヤ期です。このイヤイヤ期、親がしてほしくないことをしたり、親がこうしてほしいことをイヤイヤ言って困らせるので、親はついイライラしてしまいます。

 

イヤイヤ期は、ママとパパにかまってほしい気持ち、表現力が未熟で気持ちを言葉で伝えられない、自分がイメージしていることが思うようにできないなどの気持ちから起こります。イヤイヤ期は2歳というイメージがありますが、実は1歳代から徐々にスタートし、3~4歳ごろで収まってきます。今回は、イヤイヤ期にママができる対応の基本を年齢別に話します。

 

しかるときの基本ポイント

子どもが「イヤ」と言うことに対して、すべてをしかっていては子どもの気持ちがおさまりませんし、ママの体が持ちません。ですので、しかるポイントを決めておきましょう。大切なのは、危険なことをしたときと、他人に対して迷惑をかけたときです。

 

危険なことの例

例えば、道路を歩いていてママの手を振りほどいて車道に向かって走って行ったら……。それはとても危険なことです。「外ではママと手をつなぐ」というルールを教えます。歯ブラシをくわえたまま歩いていたら……。もし転んだりしたら危険です。「歯を磨くときは、歩かない」ことを教えます。

 

このような危険なことをした場合は、その場で「ダメ!」と教えます。例えば、階段の上り下りをする、高いところに登ってジャンプするなど、危険だけど子どもがしたいチャレンジは、大人ができる限り付き合ってあげることも大切です。 

 

他人に迷惑をかけることの例

友だちをたたいた、噛んだ、物を投げた、砂をかけたなどした場合は、「ダメ!」と教える必要があります。また、電車の中や公共の施設内で走ったり騒いだりするときは、その都度「騒がない」というルールを教えます。子どもが走り回りたいなら公園に連れていき、力いっぱいに走らせましょう。

 

子どもがすることすべてを「ダメ!」と言っていると、子ども自身がしかられている感覚がなくなる場合もあります。子どもからすると、ママがずっと「ダメダメ」言っていて、何が本当にダメなのかわからなくなります。しかるときは、その場ですぐにしかります。そして、しかるポイントを明確にし、メリハリが必要です。しっかり伝えようと長い言葉でしかるのではなく、短い言葉で伝えることも大切です。


とはいっても、些細なことを感情的に怒ってしまうこともあります。そんなときは、「さっきはごめんね。〇〇ちゃんが大好きだよ」と伝えましょう。次から年齢別の対策をお伝えします。

 

1歳のときのイヤイヤ期対策

1歳半ごろになると自分でできることが少しずつ増えてきます。例えば、スプーンなどを使って自分で食べられるようになったり、洋服も袖に手を通すのを協力してくれたり、物を投げたり、少し高いところに登ってみたり、そのままジャンプしようとしたり。

 

「危ない! ダメ!」と言っても、そのダメの理由がよくわかっていなくて何度も繰り返します。「ダメ」と止められると、気持ちを伝える言葉がまだ分からないので大声で泣きます。こんな「自分の思い通りにしたい!」というのが1歳のイヤイヤ期の特長です。


このときにママができることは、子どもの気持ちを受け止めること。そして、子どもの気持ちを親が言葉にして代弁すること。「イヤだったんだね」と共感することで、「ママに気持ちを受け止めてもらえた」と思います。この思いを積み重ねることが大切です。

 

2歳のときのイヤイヤ期対策

2歳はよく「魔の2歳」なんて言い方をされることもあります。言葉が少しずつ増えてきて「ダメ!」「イヤ!」「しない!」という自分の気持ちを簡単な言葉で伝えることができるようになります。自分でできることも増えていて、「自分で服を着る!」と言い出したと思ったら、「服を着ない!」と言ってすっぽんぽんでのけぞって泣くこともあります。

 

したくないこと、気にくわないこと、できないことがあると感情が爆発して、ママもお手上げ状態になることもあるのではないでしょうか? これがまさしくイヤイヤのピークの時期です。


このときにママができることは、子どもの言うとおりに動かないこと。イヤイヤ言っている子どもは自分でも訳が分からない状態になっています。子どもの気持ちが落ち着くまで待ちます。子どもができないことは「一人でできた!」と思わせるくらいにさりげなく手伝ってあげましょう。
 

3歳のときのイヤイヤ期対策

3歳になると、言葉の数がかなり増えてきて、簡単な言葉のキャッチボールができるようになってきます。先の見通しもつくようになるので、2歳のときのようなイヤイヤはおさまってきます。こだわりが強くなるので譲れないところは頑として譲らないという姿も見られます。

 

自分でできることが増えてきますし、できることとできないこともわかってくるので、例えばこれまで怖がらずにチャレンジしていた高い場所からのジャンプを急に怖がり出したりします。
 

このときにママができることは、言葉でしっかり伝えること。寝る前に、まだ遊びたいと駄々をこねたりした場合は、「明日また遊ぼうね」と簡単な言葉で分かりやすく伝えましょう。

 


イヤイヤ期は永遠に続くものではありません。今は、これから社会に出ていくときの人間関係やルールの基礎を学んでいる時期ととらえ、気長に見守りましょう。
 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    保育士中田馨
    一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長

    0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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