新型コロナウイルス予防、子どもにマスクは有用か?【3児ママ小児科医解説】

2020/01/31 07:30
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東京衛生病院小児科の小児科医、私生活では7歳5歳4歳の子育て中という3児のママ小児科医保田典子先生のコラム。今回は新型コロナウイルスについての症状、感染経路、検査、有効な予防方法、そして今私たちができることについてお話していただきました。
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医療
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新生児

 

こんにちは、東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳、5歳、4歳の子育て中です。現在メディアでは、新型肺炎コロナウイルスに関するニュースが毎日報道されています。今回は、みなさんに知っておいていただきたいことをお話したいと思います。

 

「コロナウイルス」って、そもそもどんなもの?

コロナウイルスはRNAウイルスの一種です。RNAウイルスの中には、インフルエンザウイルスや麻疹ウイルスなどがあります(RNAウイルスでもタイプは違います)。風邪の中の10-15%はコロナウイルスが原因と言われており、6歳までにほとんどの人が1回は感染します。ここ20年で2回、新型のコロナウイルスの流行が確認されていますが、小児の感染者は軽症で終わることが多いです。

 

罹患するとどんな症状がでるの?

一般的な風邪を引き起こすコロナウイルスの症状としては、鼻水、咳、下痢などです。2002年、2012年に流行したコロナウイルス(今回流行しているものとは違います)は高熱が出たり、肺炎や腎炎を起こすことがありました。

今回発生した新型コロナウイルス(2019-nCoV)は発熱、呼吸器症状が出ると言われており、咳や鼻水が出ると考えられます。

 

感染経路

感染経路は接触、飛沫感染です。咳や鼻水から感染します。

 

現状

1月29日12:00現在、国内での発生状況は7名で、いずれも30代~60代です。日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は、中国で感染者5,974名、死亡者132名。タイ、韓国、台湾などのアジア圏のほか、フランスやオーストラリアなどでも感染者が確認されています。報告されている患者の年齢層は主に成人ですが、1 月 21 日時点で 10 歳の症例が1例、広東省で確認されています。

 

妊婦さんの罹患状況など

国内発生は今のところなし。WHOのホームページも見ましたが、妊婦さんがハイリスクである、といった記載はありませんでした。

 

子どもにマスクは有用?いつから使える?

新型コロナウイルス対策だけでなく、インフルエンザなどの感染症予防の観点から、
この時季の不要不急な外出はできる限り避けましょう。外出が必要な場合は、マスクを着用したほうが良いです。子どものマスク使用はある程度有用ですので、つけられたらつけたほうがいいと思います。

 

子どもはいつからマスクを使える?

生後9~10カ月ごろまでは窒息などのおそれがあるため、使用しないほうがいいでしょう。生後9~10カ月ごろ以降、マスクを嫌がらないようであれば、マスクをつけて外出できますが、大人が見ていられるときにしましょう。

 

どんなマスクが良いの?

また、子ども用のマスクは不織布マスクやガーゼマスクなどさまざまなタイプがありますが、マスクだけで100%予防はできないので、どのタイプでもOKです。ただし、清潔なものを使いましょう。子どもはそもそもマスクを嫌がりがちなので、マスクの種類よりも、子どもが喜んでつけてくれるようなマスクを買ってあげて、しっかりと口と鼻を覆って使用できることを重視したほうがいいと思います。


有効な予防方法は?

ウイルスには、手指のアルコール消毒が有効です。新型コロナウイルス対策にアルコール除菌をするというよりは、日常的に手洗いやうがいをしっかりする、公共の機関の物を触ったらアルコール消毒をする、という程度で大丈夫です。除菌シートよりは、すり込み式のアルコールジェルなどが良いです。物の消毒には、次亜塩素酸(じあえんそさん)が有効です。

 

手洗いやうがいがまだできない乳幼児は、すりこみ式のアルコール消毒を使って手指を消毒し、睡眠・水分を十分にとり、人ごみを避けるといった予防対策をしておくと安心です。

 

今私たちができることって?

 

新型コロナウイルスだから、というよりは、インフルエンザなど風邪の流行期でもあるので、手洗い、うがい、食事をしっかりとる、睡眠をしっかりとる、などといった風邪の対策をすることが大事です。

手洗いは30秒以上しっかり洗うこと、うがいは風邪をひいていなければ水でいいので20秒以上しっかりすることが大事です。

 

◆国民の皆様へのメッセージ◆ 

国民の皆様におかれては、過剰に心配することなく、季節性インフルエンザと同様に咳エチケットや手洗いなどの感染症対策に努めていただくようお願いいたします。(引用:厚生労働省)

 

厚生労働省の上記コメントにもあるように、新型コロナウイルスは普通の病院ですぐ検査してわかる病気でもないですし、コロナウイルス自体は1年中風邪の原因として日本でも普通に認められる感染症です。手洗いやうがいなどの感染対策をする以上の特別な対応は必要ないので、普段からの健康管理が大切です。

 

   ◇

 

○ 厚生労働省の電話相談窓口

電話番号 03-3595-2285


○ 受付時間

9時00分~21時00分(土日・祝日も実施)

 

 

 

著者

医師 保田典子 先生

小児科 | 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師


医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師。株式会社メドイース 代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。


経歴

2003年 筑波大学医学専門学群卒業
大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医
国立国際医療センター小児科臨床研修指導医
東京女子医科大学大学院
2014年より東京衛生病院勤務
2019年株式会社メドイース創業



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