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ママをやめたいと思ったら…まず知ってほしい“ママの孤独”とその原因

2月に公開されたドキュメンタリー映画『ママをやめてもいいですか!?』。映画に登場するママ同様に「ママをやめたい」と思うママに向けて、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんがママにまず知ってほしいことについてお話します。

ママをやめたい

 

2月29日に公開されたドキュメンタリー映画『ママをやめてもいいですか!?』は、多くのママが涙なくしては見られない作品ではないでしょうか。ママの子育てに対するつらさ、わだかまりがストレートに表現されているにもかかわらず、なんだかとてもやさしい。子育てを日々頑張っているママに力をくれる、そんな映画でした。映画に登場しているママと同じように「ママをやめてもいいですか!?」と思ったことのあるママは多いと思います。そんなママに向けて、知っておいてほしいことをお伝えします。

 

産後の状況を大きく左右する“ママの孤独”

映画『ママをやめてもいいですか!?』の中で、重要なポイントの一つとなってくるのが“ママの孤独”だと思います。ママの孤独を周囲にわかってもらえるか、ママが孤独を感じないように生活できるか、これができるかできないかで、ママの気持ちがだいぶ変わってくることが多いでしょう。

 

孤独を感じていないということは、世間とつながっていると感じられていることであり、さらに世間とつながっていると感じられているということは、ママがつらいときに助けをお願いできる環境にいるとも言えるからです。

 

しかし、多くのママが孤独を感じているにもかかわらず、妊婦にとってもパパにとっても、“孤独”については想定外のことであることが多く、自分が孤独であると自己認知するまでにも時間がかかり、自己認知したときにはママが疲弊しきっていることがほとんどです。そして疲弊が続くと産後うつという状態につながります。

 

では、ママはなぜ孤独を感じてしまうのでしょうか。またなぜ、孤独についての自己認知が遅れてしまうのでしょうか。

 

ママが孤独を感じるワケ

ママをやめたい

 

生まれたばかりの愛しい赤ちゃんと一緒にいられる時間はとても尊い時間です。それゆえ、多くの妊婦、仕事で頑張っているパパからすれば、とても幸せな時間に思えるでしょう。しかし映画でも見事に示されているように、子どもは決してかわいいだけの存在ではありません。次から次へと待ったなしの要望やいたずらをしかけてくる、ママにとってはママのことを全く理解してくれない1人の人間です。

 

子どもは子どもらしく振る舞っているだけなので、ママは子どもを責められません。むしろ、子どもを責めてしまえば、子どもを責めた自分をさらに責めることになるママが多いでしょう。そして、自分の頑張りを傍らで見て認めてくれる人がだれもいないことに、ふとママは気づくのです。

 

映画の中でも出てくる「夫は世間とつながっている」「1人じゃないから孤独じゃないわけではない」という言葉はとても印象的で、まさにママの孤独についてよく表しています。世間にもまれて働くことは、もちろんとても大変です。しかし、他人から仕事を評価されたり感謝されたりすることで、自分の存在意義を感じることができるのです。

 

一方、ママはどうでしょうか。だれからも評価もされず、感謝もされず、それどころかパパから「家にいて子どもと一緒にのんきに暮らせていいよな」なんて思われ、大変さを認めてもらえない。これは多くの家庭で起こっていることです。

 

今まさに孤独を感じているママがいるのであれば、それは、だれからも認められていないと感じているからではないでしょうか。

 

“孤独である”と感じている自分の認知が遅れてしまうワケ

ママをやめたい

 

“認めてもらいたい“。これをもし大人が言っているのを聞いたら、なんて幼稚なことを言っているのだろうと思う人は多いのではないでしょうか。そして、そんな子どもみたいな、新人みたいなことを親になってしまった自分が思うなんてみっともない、そんなふうに潜在的に思っているママは多いものです。ママは得てしてみんな頑張り屋ですから。

 

そして、それが自分の孤独への認知を遅らせてしまう原因の一つなのです。でも、ちょっと待ってください。子どもを産んだばかりのママはいつだって新人です。それがたとえ二人目だったとしても、二人の子どもを持ったママとしては新人です。

 

例えば、20代から勤めた会社を30代で辞めて、新しいキャリアを積むために新しい仕事に就いたとします。そうするとその人は立派な新人です。新しい仕事を覚えたかどうか? そのやり方はあっているかどうか? 会社では年齢に関係なく、新しい人が着任したら教えてくれるし評価もしてくれることがほとんどです。年齢も今までの経験も全く関係ありません。

 

しかしママは初めてのことなのに、当たり前のことをやっていると思われ、そして自分もそう思ってしまいがち。ママの仕事は正解がないことも認めてもらいづらい一つの要因です。初めての仕事で孤軍奮闘しているのにだれからも感謝されない、いたわってもらえないのです。

 

子どもを産む前であれば、友達と会って愚痴も言えました。けれど、小さい子どもを連れて外に出るのも一苦労です。いざ外に出ても子どもと一緒だとゆっくり話もできません。ママの孤独感を増幅させるのに十分な環境があるのです。​
 

ママに知っておいてほしいこと

ママが孤独を感じてしまう必然的な状況が産後にはあることを知っておいてください。そしてもし孤独を感じてしまったら、まずは自分のことを認めてあげることから始めましょう。


認めるのが難しれば、少なくとも責めるのはやめること。「ママをやめてもいいですか!?」と思ったっていいんです。それくらい頑張っている自分を褒めてあげてください。
 

 

ママは孤独を感じやすい状況にあります。そのことをママもパパも知っておくだけでも、孤独を感じることが減ると思います。そして、「ママをやめてもいいですか!?」と思ってもそんな自分を責めないでください。ママはいつも十分に頑張っているので上手に息抜きしながら、赤ちゃんと笑顔で過ごせるといいですね。

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    ライターカトウ ヒロコ
    メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー

    メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。

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