実は、赤ちゃんはおなかの中にいるときから指しゃぶりをしているって知っていましたか? なぜおなかにいるときから指しゃぶりをしているかというと、生まれてすぐ母乳を吸うための練習をしているのだそう。そして、生まれてから徐々に手の動きが活発になり、口元に手や指が触れたときに反射的に吸うようになるのです。
赤ちゃんの時期の指しゃぶりは、基本的に見守っていきましょう。歯科的な影響が心配されるのは2~3歳から。このころには指しゃぶりの頻度はだんだんと減っていきます。
指しゃぶりとおしゃぶりの違いって?
指しゃぶりはおなかの中にいるときからしている行為で、本能的な行為と考えられます。一方で、おしゃぶりは「ぐずったときにくわえさせると落ち着く」「くわえさせると寝つく」など、精神的な安定とママの負担を軽減するアイテムとして使われます。
なんで指しゃぶりをするの?
子どもが指しゃぶりをする意味は不明とも言わていますが、気持ちを落ち着かせるために指しゃぶりをしていることもあります。また、生後5カ月ごろになると身の回りのものをなんでもなめたり、口に入れて形や感触、味を確かめたりしています。指しゃぶりは乳首以外のものを口にして、吸うことから食べることに移るためだとも考えらえているそう。指しゃぶりをすることで精神的に落ち着くという面もあります。
いつまで指しゃぶりしていてもいいの?
つかまり立ちを始めるようになると、姿勢を安定させる必要があるため、指しゃぶりが自然と減っていく場合が多いよう。1歳を過ぎるとおもちゃを使ったり、外で遊んだりするようになって、さらに指しゃぶりの機会も減ります。眠いときや退屈なときに時々見られるくらいでしょう。
3歳~5歳にかけては、お友だちと遊ぶことが増え、指しゃぶりはほとんどなくなっていきます。精神的に安定したいときに指しゃぶりをする場合はあるかもしれません。
指しゃぶりは子どもの成長によって、自然な行為から、口の機能発達、精神的なよりどころのためと意味が変化していきます。そのなかで、あまりに長期間にわたって指しゃぶりをしていると心配される影響もあります。やめたほうがいい理由には以下のようなことがあります。
やめさせたほうがいい理由
●歯並びやかみ合わせへの影響
「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」といって前歯が前方に出てしまうケースや、上下の前歯の間に隙間があく「開咬(かいこう)」、上下の奥歯が横にずれ、中心が合わない「片側性交叉咬合(かたがわせいこうさこうごう)」など、指しゃぶりを続けるほど影響が出ることがわかっています。
●発音への影響
指しゃぶりによって歯並びやかみ合わせのトラブルが起こると、それによって発音にも影響が。
そして、これらの影響が心配されるのは乳歯の奥歯も生えそろう3歳ごろ。もともとのかみ合わせや、指しゃぶりの頻度や時間によっても影響の度合いは違いますが、そのころまでにやめるのが望ましいといえます。ただし、無理にやめさせなければ! と思わず、少しずつ減らしていこうという気持ちで対応を。
指しゃぶりをやめさせるときのコツ
子どもが気持ちを落ち着かせるために指しゃぶりをしていることもあるため、叱ったり無理やりやめさせようと思わず、見守る姿勢が基本。頻度を減らすために次のような工夫を心がけてみましょう。
●日中、よく体を動かして寝つきをよくする
夜寝るときの指しゃぶりはよくあるケース。昼間、元気に遊ぶと寝つきがよくなり、指をしゃぶらなくても寝られるようになるでしょう。また、寝るときにママやパパがそばで絵本を読んであげるのも安心感につながっておすすめです。
●手を使った遊びを促す
日中に指しゃぶりが多い場合は、ほかのことに興味を向けさせることを意識してみるといいかもしれません。一緒におしゃべりをしたり、手遊びをしたり、クレヨンでお絵描きをしたりなど、手を使った遊びを促してみましょう。
●指しゃぶりをしていないときにほめる
指しゃぶりをしていないときはほめましょう。ほめられたうれしさや自信がつくことで、指しゃぶりをやめる可能性も。
指しゃぶりは何歳までにやめなければいけないという、はっきりとした定義はありません。とはいえ、3歳を過ぎてママとパパが働きかけても続く場合は、小児科医や臨床心理士など専門家に相談してみましょう。
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