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0歳児の死亡事故の56%は家で起きていた?!今こそ確認したい安全対策

保育士の中田馨さんが、保育園で実践している「安全対策」を教えてくれました。今回は0歳児の安全対策についてです。0~3カ月ごろ、4~6カ月ごろ、7~9カ月ごろ、10~12カ月ごろと月齢別に詳しく解説!

お部屋の安全を考える夫婦のイメージ

 

こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している安全対策」の第2回目になります。今回は、0歳児の赤ちゃんの安全対策について話します。

 

消費者庁によると、0歳児の死亡事故の56%が住居で発生しているそうです。ステイホームの今の時期、改めて赤ちゃんの安全について確認してみましょう。

 

0~3カ月ごろの赤ちゃんの安全対策

0~3カ月ごろの赤ちゃんは、一日の大半を寝て過ごす時期ですので、寝る環境を安全にする必要があります。

 

棚や天井・壁などの確認

ベビーベッドの横に棚などに置いている場合は、棚に置いているものが落ちてこないか確認しましょう。棚以外にも、ベビーベッドの近くの壁や天井のものが落ちてこないかなど、赤ちゃんが寝るときの周りの環境を再確認してみましょう。

 

寝具などの確認

タオルケットやベッドの中にある物が顔を覆ったり、首に巻きついたりする恐れはないかを確認します。顔まわりには、ぬいぐるみなども置かないようにしましょう。手を動かしているうちに、タオルケットが顔を覆ってしまうようならば、タオルケットは胸の部分まで下げてかけるようにしましょう。

 

ベビーベッドの柵は下げておかない

たとえ寝返りをしていなくても、柵を下げっぱなしはやめしょう。面倒でもベビーベッドの柵は、下げたら必ず上げるようにします。

 

また、幼い兄姉がいる場合は、簡単に触れられる場所に赤ちゃんを寝かさないことも大切です。

 

4~6カ月ごろの赤ちゃんの安全対策

4~6カ月ごろになると、赤ちゃんは寝返りをするようになってくるので、ねんねの時期とはまた違う配慮が必要になってきます。

 

ベッドと壁の間にすき間の確認

ベッドと壁の間にすき間があると、寝返りをしているうちに赤ちゃんの手足が挟まってしまうことがあります。すき間がある場合は、バスタオルなどを詰め込んで埋めるようにしましょう。

 

ソファーなどに寝かせない

赤ちゃんがちょっとウトウトしたときなど、ママがすぐそばで見ているときはソファーに赤ちゃんを置いて少し寝かせてあげることもあるかと思います。しかし、たとえ寝返りができなくても、ずりずりと移動してソファーから転落する可能性があります。もしものことを考えると、ソファーで寝かせるのはやめたほうが安心です。

 

7~9カ月ごろの赤ちゃんの安全対策

7~9カ月ごろになると、赤ちゃんは徐々にハイハイができるようになり、なかにはつかまり立ちをする子もいます。ハイハイができるようになると、自分が行きたいところに行けて、気になるものを触れるようになれます。

 

おすわりしているときの周りの環境の確認

赤ちゃんがおすわりしているときは、座らせている周りの環境を整えましょう。ママが後ろに座って赤ちゃんの体を支えているなら大丈夫ですが、ママが離れる場合は、短時間でも赤ちゃんが転倒したときに備えて対策をします。周りに頭をぶつけて困るものはないか確認します。そのほか、転倒したときに頭をガードするクッションなどを周りに置くなどしましょう。おすわりが不安定な場合は、赤ちゃんをあお向けに寝かせてからからそばを離れるようにしましょう。

 

赤ちゃんの手が届く範囲の環境の確認

ハイハイをして自分が行きたい場所に行き、触ってみたいものに触れる楽しさは、赤ちゃんにとってたまらなくうれしいことです。とはいえ、部屋の中には赤ちゃんが触ったり口に入れたりすると困るものがたくさんあるはずです。
引き出しの下の段に入れているものは触れないように、引き出し自体を開かないようにするか、中のものを容器などに入れしっかりフタをしておきましょう。

 

10~12カ月ごろの赤ちゃんの安全対策

10~12カ月ごろになると、赤ちゃんはハイハイをスムーズにできるようになり、動くスピードがグンと速くなります。また、つかまり立ちから伝い歩きもできるようになってきます。引き続き、赤ちゃんが触れたり、口に入れたりすると困るものは手の届かない場所に置くようにしましょう。

 

階段や段差のある場所の対策

赤ちゃんが簡単に行ける場所に、階段や段差はありませんか? もしあるなら、ベビーガードをつけるなどして対策をする必要があります。

 

お風呂場ではバスチェアに座らせる

つかまり立ちが安定すると、ママが体を洗っている間にお風呂で赤ちゃんを立たせることもあるでしょう。でも、お風呂の床はぬれていて滑りやすく、せっけんやシャンプーを使うとさらに滑りやすくなります。「もう、しっかりつかまり立ちができている」と思っても、お部屋とお風呂の環境は違います。油断せずにお風呂場では、バスチェアに座らせて待たせるなどしましょう。

 


最後に、部屋の環境を整えるときにぜひしてもらいたいことが2つあります。


1つ目は、赤ちゃんの目線になって、赤ちゃんからはどのように部屋が見えているかを考えること。大人が考えているのとは違い、赤ちゃんの目線になると「ここに興味を持ちそうだな」「ここに入り込むと危険だな」など見えてくるものがあります。
2つ目は、赤ちゃんの成長を先取りすること。「そろそろ寝返りしそうだな」「そろそろハイハイしそうだな」と思ったら、赤ちゃんが成長する前に対応できるように、赤ちゃんの発達の一歩前を先取りして部屋の環境を整えておくことも大切です。

 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    保育士中田馨
    一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長

    0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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