冷静に子どもに対応したいと思っていても、日々の忙しさや疲れの中、親の意に反した行動をする子どもを見て、ついイラッとし、手が出たり、激しい口調で責めたりしてしまうこともあるかと思います。これらの対応をしてしまった場合、その後どうすればいいのでしょうか。
子どもに寄り添うことが大切
親も人間ですから、どんなに自制していたとしても、自分が理想とする対応がとれないこともあります。子どもにあたって、怒鳴ってしてしまうことがあってもおかしくありません。一方、子どもも小さくてもひとりの人間です。人にきつく当たられたり、叩かれたりしたら身も心も傷つきます。
まずは、やってしまって済まないと思っていることを伝えましょう。そして、子どもに寄り添い、どうして親がそうしてしまったのかを説明しましょう。たとえば「おもちゃを早く片付けて」と言っても聞かず怒鳴ってしまった場合には、怒ってしまった後に「もっと遊びたかったね」と子どもの立場になって受け止めてあげてください。
否定されると、大人でも「だって」「でも」と自己弁護をしたくなるものです。成熟した大人であれば、言い返すこともできますが、大人相手に怒られている子どもはなかなか自分の意見を言えず、そのまま萎縮してしまいかねません。萎縮してしまうと、何が悪かったのか理解することよりも、その場をしのごうと気持ちがいってしまいがちです。
ママやパパが、自分の言い分をわかってくれていること、受け止めようとしていることを伝えてあげてください。そして、どうして早く片付けてほしかったのかを伝えましょう。
自分のルールを決める
「叩かないようにしたいな」「怒鳴らないようにしたいな」となんとなく思っているだけだと、冷静でないときは自分の思っているようには対処できないものです。普段から「叩かない」「怒鳴らない」と自分のルールを決め、自分の状態に余裕がないなと感じたら、一呼吸ついて、ルールを思い出してみてください。
きちんと対処できたら、自分を褒めてあげてください。できなかったら、次こそルールを守れるよう頑張りましょう!
まず一呼吸おいてみる
多くの場合、心に余裕がないと子どもにあたってしまいがちです。できるだけ心に余裕を持てるように過ごしましょう。とはいっても、毎日たくさんのやるべきことがあり、その中で子どもが自分の思ったように動いてくれなければ、イライラしてしまうのは当然のこと。余裕がないと感じているときに子どもに接っしなければならないときは、まず一呼吸つき、子どもに伝えたいことを整理して、ゆっくり伝えるようにしてみてください。
頭に浮かんだやってほしいことそのまま子どもにぶつけるのではなく、いったん自分の中で咀嚼してから子どもに対することで、叩いたり、怒鳴ったりすることがだいぶ避けられると思います。
怒ってしまう自分に罪悪感を持ちすぎてしまうのも、心の余裕をなくしてしまう一因となります。自分を責めすぎるのも止めましょう。
親が衝動的に子どもを怒るのをやめるのが難しいように、子どももすぐにはきちんとした振る舞いをできるようにはなりません。大人以上に時間がかかるものです。子どもに教えるというよりも、お互いに、歩み寄りながら成長していくという気持ちで接してみてはいかがでしょうか。
また、あまりに自制ができないと感じたら、自分だけで解決しようとせず、家族や専門家に相談してみてください。