肌のデリケートな赤ちゃんのスキンケアについては、相談が多い分野です。毎日のケアは完璧にやろうとすると大変なこともあります。今回は、大変な時などにここだけはしておいた方がいいというポイントをご紹介します。
赤ちゃんのスキンケアはお風呂上がりが効果的
赤ちゃんは皮膚が薄く、摩擦などの刺激に弱く、水分を保持する機能が未熟といわれています。また新陳代謝が盛んなために汗をかきやすいのが特徴です。汗や埃などの汚れをやさしくお風呂で洗い流して清潔にしたあとに、スキンケアをすることが大切です。しかし、時間が経つにつれて水分が逃げて皮膚が乾燥しやすくなります。保湿剤を塗るときは、入浴後5分くらいを目安にすると効果的です。
塗る量は、肌がテカッと光って、ティッシュペーパーがくっつくくらいを目安にします。顔だけでなく、腕や足・おなか・背中・おしりなど全身に塗ってあげましょう。しかし、毎日となると全身のケアは負担に感じることもあるかもしれません。時間がなく、気持ちにも余裕がないときは、ポイントをしぼってやってみましょう。
はずしちゃいけない部位はこの3つ!
おしりやおまた
便やおしっこが付着して汚れたり、おむつで蒸れたりしておむつかぶれなど皮膚トラブルが多い部位です。おしり拭きで強く拭くなど摩擦も皮膚には良くないので、汚れをやさしく取り除いたあとは、保湿をしっかりしておきましょう。
便をしたときなど、ペットボトルなどに入れた微温湯で洗い流すと摩擦も少なく肌への負担が少なくなります。おむつ交換のたびに、こまめに保湿しておくようにしましょう。
背中、首など皮膚が重なる場所
背中は発汗が多く、汗疹などが出やすくなります。また、首や脇・膝裏・肘内側など皮膚が重なる部位は、汗や汚れがたまりやすく、赤く炎症が起きることもあります。
低刺激の泡でやさしく洗ったあとに保湿をしましょう。皮膚の重なったところが赤くなってくるようでしたら、皮膚を広げて風通しを良くし、濡らしたタオルでおさえ拭きをしてあげましょう。
顔
赤ちゃんの顔は、皮脂のバランスが崩れやすく乾燥して湿疹ができやすくなります。また、よだれかぶれや食事時に口の周りに付着する食品の刺激などにより、接触性の皮膚炎などで赤くなりやすい場所です。
摩擦などの刺激を避け、食事前には予防的に口の周りにワセリンなどの保護剤の塗布や、適時濡らしたガーゼやアルコールフリーの口拭きなどで擦らずやさしく拭き取ることが大切です。
週に1回は「保湿スペシャルデー」
皮膚トラブルが多いところは、適時保湿などのケアを短時間ですませ、その他の部分は、お風呂上がりに保湿ケアをしていきましょう。また、週に1回程度スペシャルデーをつくってもいいかもしれません。たとえば「今日は下半身を重点的に保湿ケアをしよう」など、重点的に保湿ケアする日をつくるのもいいかと思います。
日ごろはのびが良くパパッと濡れるオイルやローションの保湿剤を使用して短時間で済ませ、スペシャルデーには保湿性の高いクリームタイプを使ってもいいかもしれません。
また、保湿は1年を通してするものですが、暖房機器の使用などで乾燥の強くなる寒い季節は、量を増やしオイルやクリームなどの保湿が高いものを選んでみましょう。夏など暑くて汗をかきやすい時期は、薄く広がりやすく心地が良いさらっとしたローションタイプなどがいいでしょう。
赤ちゃんの保湿については、ママも神経を使うかと思います。「清潔を保つ」「摩擦などの刺激を避ける」「蒸れを軽減する」などの肌に必要な基本的なポイントを心がけることはもちろん、保湿の優先度の高い部位を中心に、毎日の赤ちゃんの肌ケアを少しでも負担を減らせるといいですね。