子どもがパチパチとまばたきをしたり、顔をゆがめたりなどのちょっと変わった表情や動作をすることは少なくありません。でも、いくら注意してもやめない、頻繁に繰り返すなどという場合は、チックの可能性があります。今回は、子どものチックの症状や受診の目安、治療法などを詳しく紹介していきます。
チックってどんな症状?
チックとは、何度も繰り返される体の動きや言葉で、くせの一種と考えられます。3歳ごろから発症することが多く、子どもの10~20%は何らかのチックを経験していると言われています。チックには、強いまばたき、顔をゆがめる、頭を振るなどの運動性チックと咳ばらいを繰り返す、鼻を鳴らす、突然アッアッという声を出すといった音声チックがあります。
また、チックは本人の意思とは関係なく生じ、わざとではないのに繰り返してしまうのが特徴。1年未満で消失する一過性のものが多いですが、出たり消えたりを繰り返したり、ずっと続くなど個人差があります。
チックの原因とは
チックを引き起こす原因は、脳の中にある大脳基底核(だいのうきていかく)という部分が関係していると考えられています。詳しいことはまだわかっていませんが、チックが出るのは生まれつきの脳の体質・仕組みによって決まっている可能性があります。以前は心因性が原因と言われていたため、育て方やしつけが悪かったのかと悩む人も多いですが、親の接し方が原因ではありません。
子どもにチックの症状が出たら、どう対応すればいいの?
子どもへの接し方や育て方は、基本的には今までどおりでいいでしょう。ただし、無理にやめさせようとしたり、「またやっているの?」「どうして?」など注意することで子どもにストレスがかかり、症状が頻繁に出てしまうこともあります。子どもの行動や言動が気になったとしても、追い詰めてしまわないよう、あまり注意しないであげてください。気がつかないふりをするのが良いです。また、早起き・早寝の習慣をつけてリズムを整え、適度に体を動かす生活を心がけるようにしましょう。
自然に治るの? 受診が必要なタイミングとは
子どもにチックの症状が見られたら、一度かかりつけの小児科を受診し、過ごし方やかかわり方のアドバイスを受けましょう。日常生活に支障が出ていなければ、しばらく様子を見ることが多いです。チックはほとんどの場合、半年か1年以内に消失、または目立たなくなります。1年以上チックが見られる、運動性・音声チック両方の症状が1年以上見られるときには、場合によって薬物療法をおこなうこともあります。
チックの出やすさはもともとの脳の仕組みによると言われ、予防できるものではありません。子どもを見て「これってチックの症状かも?」と感じたら、まずはかかりつけの小児科に相談を。多くは1年以内には消失するとされているので、神経質になりすぎないことも大切です。親としてチックの症状を見ると心配してしまうと思うのですが、友達からいじめられるということはほとんどありません。親御さん自身もストレスをためすぎず、リラックスした家庭の雰囲気を作って見守ってあげてください。
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