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誘拐・公然わいせつ…登下校は不安要素だらけ!入学前に親としてできることって?

性教育アドバイザー、のじまなみさんの短期連載第5話。我が子を守るために今のうちにしておきたい「防犯教育」に教えてくれました。

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性教育アドバイザーとして活躍し、とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事や『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)の著書を出版されている、のじまなみさんが我が子を性被害から守る「防犯教育」について教えてくれました。

 

一人での登下校は不安要素がいっぱい!
親としてできることは?

年も明け、3学期に入ると進級・受験など、子どもも親もせわしなくなってきます。なかには4月からピカピカの小学1年生になるお子さんを持つご家庭も多いのではないでしょうか?

 

ランドセルや文房具など、小学生になるための準備も着々と進むなかで「うちの子、本当にひとりで登下校ができるのかしら?」と不安になる保護者の方も少なくないことと思います。何度も歩いた道であっても保護者が同伴して歩くのと一人で歩くのとはわけが違います。交通ルールについてお子さんと話し合ったり、登下校の練習をしたりするご家庭もありますね。

 

そんなドキドキワクワクの新入学準備に、ぜひ「防犯教育」も付け加えてください。

通学路に潜む危険は交通事故だけではありません。昼間であっても、声かけ・公然わいせつ・連れ去りなどで多くの児童が被害に遭っているのです。性被害を例にとると、「見知らぬ不審者」ではなく「顔見知り」による犯行が6割を占めるともいわれています。これらの「防犯教育」に役立つのが「性教育」です。

 

防犯教育に活用したい「水着ゾーン」の話

たとえば「あっちに可愛い子犬がいるよ」「道がわからないから連れて行ってくれる?」と道端で聞かれたとき、あなたのお子さんはきちんと断ることができるでしょうか? これには「ついて行っては危険だ」と判断する力が必要です。そしてその判断力は、教育によって培われるものです。

 

もしもこういった声かけに惑わされ、子どもが性被害に遭ってしまったとき、性教育を受けていないと自分が何をされたかわからない、ということも少なくありません。その結果、被害は明るみに出ることなく、第二、第三の被害が発生するということもあります。

 

性被害を予防するため、そして仮に性被害に遭ってしまったときに大人に報告できるように「水着ゾーン」についてしっかりお子さんに伝えておきたいものです。

「水着ゾーン」とは「口・胸・性器・おしり」のこと。そして、「水着ゾーンは人に見せても触らせてもいけない、自分だけの大切な場所」ということを繰り返し伝えましょう。「水着ゾーンを見たがったり触りたがったりする人は危険な人」であること、「もしそのような人がいたら大声を出して逃げること」、そして「大人に知らせること」もあわせて伝えてください。

 

応用として「水着ゾーンを『見せてくる人』や『触らせてくる人』は危険な人」であること、「もしそのような人がいたら大声を出して逃げること」、そして「大人に知らせること」も教えておきたいですね。

 

子ども同士の悪ふざけもスルーしないで

思わぬ危険は学校の外だけにとどまりません。先述した「顔見知りによる犯行」のなかには、残念ながら学校の先生や部活の指導者によるものも含まれます。また、大人から子どもへの犯罪だけではなく、子ども同士の「悪ふざけ」にも見える行動が、当事者にとってはつらい性被害になりかねない場合があることも、見過ごしてはいけません。

 

それまでの幼稚園や保育園、保護者同伴での子ども同士の付き合いとは違い、学校での出来事はなかなか親に伝わってこないものです。「お友達のズボンを脱がした」「スカートをめくった」「無理やりキスをした」といった性トラブルが起きたときに「悪ふざけ」で済まされてしまい、当事者であるお子さんが心に大きく傷を残してしまうこともあるのです。

 

こういった度が過ぎた悪ふざけをお子さんが「しない」ためにも「されない」ためにも、「水着ゾーン」についてよく話しておくことが大切です。「水着ゾーン」について正しく理解できていれば、子ども同士であっても「これはしてはいけないことだ」「自分がされたことは間違っている」ということがわかるでしょう。もしお子さんから相談を受けたときは、間違っても「そんなの悪ふざけでしょ」「大げさすぎる」「空気を読んで仲良くしなさい」などと、訴えを無下にするような発言は控えてください。まずは「話してくれてありがとう。嫌な思いをしたね」とお子さんの訴えを受け止め、学校に相談するなど対処したいところです。

 

子どもの精神面の変化にも注意しながら
性教育をつづけましょう

私は3歳~10歳が「性教育適齢期」だと考えています。

3歳にもなると大人の言葉を理解できるようになり、同時に男女の体の違いなどにも気づきはじめます。また性の話も素直な気持ちで聞き入れるので、低年齢からの性教育をおすすめしています。

 

それに対し、小学校に上がるくらいになると子どもの精神面にも変化が現れはじめます。私は3~6歳頃を「感動期」、7~9歳頃を「無反応期」、10歳頃~を「キモ・ウザ期」、思春期以降を「ノーサンキュー期」と称していますが(第2回で詳しくお伝えしました)、だいたい7歳頃の「無反応期」になると、お子さんによっては性の話を素直に聞き入れなくなってきます。だからこそ、「感動期」にある小学校入学前までに「水着ゾーン」を基本とした性教育で、自分の身を守り、人を思いやるための知識を身に着けてもらいたいと思います。

 

※「水着ゾーン」は株式会社TerakoyaKidsの登録商標です

 

 

イラスト:おぐらなおみ(『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』より)

 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    カウンセラーのじまなみ
    性教育アドバイザー

    性教育アドバイザー。とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事。著書の『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)は7万部を超える話題作となる。著書『男子は、みんな宇宙人!世界一わかりやすい男の子の性教育』(日本能率協会マネジメントセンター)、『赤ちゃんはどこから来るの?親子で学ぶはじめての性教育』(幻冬舎)、『「赤ちゃんてどうやってできるの?」にきちんと答える親になる!』(日本図書センター)。

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