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妊娠中にしっかり準備!やっぱり動いちゃダメ?産後1カ月のママの過ごし方

助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが産後1カ月のママの過ごし方についてお話ししてくれました。産後1ヶ月のママの体はどのような状態なのか、どのように過ごしたらいいのかなどを詳しく解説!

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師榎本美紀
国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー

2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。
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産後1カ月のママと赤ちゃんのイメージ

 

産後1カ月は、無理をせずに過ごしてくださいねと言われても具体的にどう動けばいいのかわからないですよね。また、上のお子さんのお世話や、様々な理由でなかなか家族のサポートを受けられない方も多いかと思います。
今回は、産後1カ月の過ごし方についてお話ししていきたいと思います。

 

産後1カ月のママの体はどのような状態?

産後の体調は様々で、個人差があり、出産時の出血や傷などの侵襲が少ない方、元々体力がある方は比較的体調にゆとりがあり、ついつい無理をしがちです。


産後の子宮内は、出産により胎盤が剥がれて出血していて、目に見えないものの大きな傷ができているのと同じ状況です。経膣分娩であれば外陰部や産道に、帝王切開であれば腹部や子宮にさらに傷を抱えています。それにプラスして、慣れない赤ちゃんの育児や寝不足、ホルモンの変動が大きく心身共に不安定になりやすくなります。


特に子宮が大きくなり伸ばされた腹直筋などのお腹周りの筋肉や、子宮の重さで弛緩した骨盤底筋群が元に戻るまでは、小さくなった子宮との空洞に内臓が下がりやすく、立位や座位など身体が垂直になる姿勢は長時間しないほうが良いと言われています。骨盤ベルトなどを装着すると、骨盤を整えて支えるので回復が良くなることがあります。

 

出産後は、産褥期と言われて回復に向けて過ごす時期で、個人差はありますが、正常な機能に戻るまで6〜8週間かかるといわれています。産後に動き過ぎると、会陰切開部や帝王切開による傷の痛みが続いて回復が遅れたり、子宮の回復が遅れて悪露が続いたり、腰痛や恥骨痛など身体の痛みが出ることもあります。

 

産後1カ月は特に何に気をつける?サポート依頼のポイント

産後1週間〜2週間後(退院してから1週間)

入院中の生活を目安に、自分の身の回りのことや赤ちゃんのお世話以外は周りの人に出来るだけ変わってもらうようにしましょう。長時間座ったり立ったりするのは避けて、合間で横になるようにしましょう。
元気そう、動けそうと思ってても、あとでどっと疲れが出ることもあります。その後の経過のためにも、意識的にゆっくり体を休ませることがポイントです。

 

⚫︎掃除や洗濯などの家事は、赤ちゃんの周りだけなど最低限に抑えて。
 

⚫︎沐浴も他の方に依頼するのが良いのですが、難しい場合はシャワー沐浴にしたり、お湯の入れ替えなど重いものを持たない工夫をしてみましょう。
 

⚫︎食事は誰かに作ってもらうか、お惣菜や弁当を買ってきてもらう、宅配サービスやデリバリーなどを利用するようにしましょう。毎日が難しい場合は、作り置きを作ってもらう、冷凍食品やレトルト食品などを活用しましょう。コストはかかってしまうかもしれませんが、短期的な出費と考えて利用を検討しましょう。
 

⚫︎寝不足で辛い場合は、育児用ミルクや搾乳を他の人にあげてもらう、おむつ交換をしてもらう、抱っこであやすなど可能であれば協力してもらいましょう。
 

⚫︎赤ちゃんと添い寝をしたり、オムツなどの赤ちゃんのお世話に必要なものは手の届く範囲に配置するなど工夫しましょう。

 

 

産後2週間〜4週間後(退院してから2〜3週間)

体調をみながら動く範囲を広げてみますが、体調が思わしくない場合は、前の週の生活状況を続けて行きましょう。疲れを感じる前に、合間をみながら横になって休むようにしましょう。

 

⚫︎掃除・洗濯は家族にしてもらうか、最低限に抑えて。
 

⚫︎沐浴は洗うだけにして、お湯の片付けなど重いものは持たないようにする。シャワー沐浴などの検討。
 

⚫︎食事は作ってもらうか、長時間台所に立たなくて済む短時間で簡単に作れるものにする。買い物はまとめて家族の方にしてもらうか、スーパーなどの宅配サービスやネットサービスを活用する。
 

⚫︎寝不足で辛い場合は、育児用ミルクや搾乳を他の人にあげてもらう、おむつ交換をしてもらうなど可能であれば協力してもらいましょう。

 

 

上の子がいる場合のポイント

上のお子さんがいると、どうしても動かないといけない場面もあるかと思います。
「第一子のとき、大丈夫だったから…」と頑張りすぎてしまうこともあります。出産前に家族で十分に話しあっておくことが大切です。

 

サポートしてくれる人を準備

里帰り、実母や義母に家に手伝いにきてもらう、夫の育休、産後ヘルパー、ベビーシッター、産後ケア入院、保育園への一時預かりなどの利用を検討しましょう。産後1カ月間は難しくても少なくても産後1〜2週間はサポートが受けられるように準備しましょう。保育園や幼稚園の送り迎えも同様です。
 

上の子の食事

上のお子さんのご飯を作る時間がとれないと、栄養面が心配という方がいます。1〜2週間であれば影響も少ないので考え過ぎないことが大切です。1回の食事で栄養が偏っても数日にわたってバランスを取るように心がけていただければ大丈夫です。
 

上の子と遊ぶとき

他の方が上のお子さんと遊んでくれる場合は、産後のママがしてあげにくい体をいっぱい動かす遊びをしてもらうようにしましょう。
ママが上のお子さんと遊ぶときやお世話をするときは、できるだけ座るようにしたり、座って抱っこしたり、ゴロゴロしながら遊ぶなど長時間の立位や座位を避けるようにしましょう。骨盤ベルトを装着して身体への負担をできるだけ少なくしたり、座る時に円座を使うなどして外陰部の傷の圧迫を避けるなど工夫してみましょう。

 


産後1カ月はゆったりと過ごすことが大切ですが、サポートを十分に受けられない場合でも、せめて退院して1週間前後の産後2週間は大事にしてほしいと思います。
産後のママの体の回復が遅れて体調が不安定になると、育児が辛くなったり、精神的にも負担がかかってきます。それは、ママと赤ちゃんだけではなく、家族全体に影響してきます。妊娠中には、なかなかイメージがつきにくいかと思いますが、家族みんなで準備しておくようにしましょう。

 

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      いつも疑問なんだけど…
      なんで初めから実父や義父は戦力外なんだろう…
      ヒステリーな母より、黙って買い物に行ってくれる父の方が戦力になりそうなのにな。
      +26 -9

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