卒乳したばかりの息子は寝つきが悪く、寝つくのに2、3時間かかるのは当たり前。夜泣きも激しくて、親もろくに眠れませんでした。そのうち息子にはお気に入りのタオルができ、それをしゃぶりながら眠るように。結果、寝かしつけの時間が短くなったものの、2歳半の歯科健診で「開咬(かいこう)気味」と診断を受けてしまいました。3歳の誕生日を前に、息子のタオルしゃぶり卒業に成功した体験談を紹介します。
息子のタオルしゃぶりに救われた私と夫
寝る間際の授乳中に寝ていた息子は、断乳後は口寂しいのか、じょうずに寝つけなくなりました。寝かしつけに2、3時間かかるのは普通で、夜には何度も泣いて起こされる日々。そんなとき、いつものように寝かしつけをしていると、息子が布団の上のタオルをしゃぶりながら眠っていました。
それからは、そのタオルが息子の大のお気に入りに。毎晩しゃぶりながら眠るようになったおかげで、寝かしつけにかかる時間は短くなりました。夜に目が覚めても自分でタオルをしゃぶって寝てくれるので、夜泣きもほとんどなくなり、親子そろってよく眠れるように……。
タオルしゃぶりで「開咬」気味に!?
それまで息子の夜泣きに悩まされていた夫と私は、おしゃぶりタオルのおかげで、夜ゆっくり眠れるようになりました。洗い替え用のタオルも買い足し、平穏な日々が続きました。しかし、そんな穏やかな日々も終わりを迎えます。きっかけは息子が2歳半で受けた、市の歯科健診。そこで歯医者さんから「開咬気味ですね」と伝えられたのです。
歯医者さんによると、タオルしゃぶりの習慣が原因で前歯が嚙み合わなくなってしまっているとのこと。そんなことも知らずに、息子にタオルを与えていたなんて……。私はとてもショックを受けました。
タオルしゃぶりをやめさせたいけれど…
健診の日の夜、タオルなしで息子を寝かせようとしましたが、夜中まで泣きじゃくってタオルを求めるので、私のほうが根負けしタオルを渡してしまいました。私は激しく泣く息子の姿を見て、罪悪感に苛まれました。
それからは「タオルをしゃぶると歯が痛くなるから、バイバイしようね」と言い聞かせる毎日。3歳になるまでに卒業させようと決意を固めました。そして健診の2カ月後、県外へ引っ越したことをきっかけに、タオルしゃぶりの卒業に再チャレンジすることに。私は前に失敗してしまったので、夫が寝かしつけをしてくれました。
タオルしゃぶり、ついに卒業へ…!
息子は泣きながら何度も「タオルは? 」「タオル欲しい」と訴えましたが、夫は「もうないよ」「歯が痛くなるから駄目だよ」と繰り返し伝えたとのこと。時間はかかりましたが、一度タオルなしで眠れてからは、そこまでタオルを恋しがることもなく、眠れるようになりました。
その後歯医者さんを受診したところ、「タオルしゃぶりをやめたなら、たぶん良くなっていくだろうから経過観察しましょう」と言われ、心からホッとしました。タオルしゃぶりを卒業して3カ月、開咬は目に見えて良くなっています。
一度タオルしゃぶりに救われた私と夫でしたが、そのせいで開咬気味になってしまい、息子には申し訳ない思いでいっぱいでした。夫婦で力を合わせてタオルしゃぶりをやめさせられて、本当によかったです。
※開咬:上下の歯をかみ合わせたとき、かみ合うことができず常に上下の前歯の間が開いている状態のこと。
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監修/助産師REIKO
イラストレーター/さくら
著者:淡河なつめ
1児の母。司書として東京の図書館に勤務していたが、Uターン移住を機に、フリーランスのライターに転向。死産と流産の経験がある。