何ぐっすり寝ているの?
夫は病院に行くところから分娩までずっと付き添っていてくれました。陣痛が24時にきて、病院に向かいそのまま入院、娘は翌朝の7時に生まれました。初めての出産で緊張していたのに加え、陣痛も来ていたので、その日私は一睡もできないままの分娩。
ところが夫はというと、その横でぐっすり! うとうととしてしまうのは仕方がないと思いますが、「明日に備えてもう寝るわ」と宣言され、その後、分娩直前までたっぷりと睡眠をとったのです。そのときのやるせなさと言ったら⋯⋯!
いくら何でも撮りすぎじゃない?
分娩前だけではなく、分娩中の行動でも夫にムカついたことがあります。それは、写真をひっきりなしにたくさん撮っていたこと。夫は元々カメラが大好きでよく写真を撮ります。
出産の様子もきちんと記録するぞ、と張り切って一眼レフカメラを病室に持ち込んでいました。私も分娩の様子や赤ちゃんとの対面を撮ってくれるのは喜ばしいことだと思っていたのですが、あまりにもずっと撮っているので段々とイライラ。もう少し「私を気づかったらどうなの?」と思いながら陣痛の痛みに耐えていました。
そしていざ出産、私の痛みはマックス! 夫のシャッターを切るスピードもマックス!「もう撮らなくて良いから!」とキレてしまいました。
周囲に安産だったと言う
長女は病院に着いてから7時間で生まれました。初産にしてはとってもスムーズだった、と取り上げてくれた助産師さんも仰っていました。しかし、初めてのお産は恐怖と痛みの連続、私はガチガチになりうまく声を出して痛みをまぎらわせることもできず、いつまで続くかわからない陣痛の痛みと闘っていました。割と静かに耐えていましたが、痛さは強烈でした。
なのに、お見舞いにきてくれた方々1人ひとりに夫は、「超安産でスルッと出てきた」と説明するのです。寝ていたからあっという間だと感じたんだよ! そして「安産だった」と語ってよいのは産んだ本人だけだから!と強く思いました。
このように長女を出産してから7年経った今でも、産後ムカついたことについては鮮明に覚えています。そしてまだ根にもっていて、何かの折に触れ「あのときは」と話しています。長女のときはいろいろとムカつきましたが、次女の出産時には再三注意してから出産に臨んだのできちんとサポートしてくれました。
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監修/助産師REIKO
イラストレーター/山口がたこ
著者:小川恵子
6歳と2歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。