妊娠中は、おなかの赤ちゃんの成長とママの健康を維持するためにも、妊娠する前よりもしっかり栄養を摂る必要があります。
なぜ妊娠中にしっかり栄養を摂らなければならないのか、どれぐらいの体重増加を目安にすればいいのかなど、今回は妊娠中の栄養についてお伝えします。
妊娠前よりも栄養バランスが大切!
妊娠中は、ママの体の中で赤ちゃんが育つ大切な時期です。ママが食べたもので、おなかの赤ちゃんの体はつくられます。また、ママが元気に出産するためにも、10カ月間ある妊娠期間中はしっかり栄養を摂ることが重要です。
妊娠の週数によって、ママの体に必要な栄養も変わります。妊娠する前よりも栄養バランスに気を付けながら、さまざまな食品をまんべんなく食べるようにしましょう。
▼妊娠中に摂りたい1日の栄養素
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」より抜粋
※18〜29歳 身体活動レベルI(低い)女性の場合
太りすぎも、食事の減らしすぎもダメ!
おなかの赤ちゃんは、40週の間に約3,000gの大きさにまで成長します。このほかにも胎盤や羊水など、赤ちゃんが育つために必要な環境をつくるため、妊娠期間中にママの体重が増えることはごく自然のことです。
ただし、急激に太り過ぎると妊娠高血圧症候群になったり、分娩時のトラブルにもつながります。逆に、体重増加を気にして食事を減らしすぎると、赤ちゃんが低体重児になる可能性もあります。体重をチェックしながら過ごしましょうね。
自分にあった体重増加量をチェック!
自分の体に合った妊娠中の体重増加量は、妊娠する前の体重によって、ひとりひとり違います。たとえば、もともとやせ型だった人は、これまで以上に1日に必要な栄養素をしっかり摂りながら体重を増やしていくこと。肥満気味の人は食生活を見直し、これまでよりもヘルシーな食事を心がけながら、体重を管理することが大切です。
あなたにぴったりの体重増加量は、BMI(体格指数)を使って調べることができます。さっそく、計算してみましょう。
妊娠前の体重(kg)
BMI = ───────────
身長(m)×身長(m)
※厚生労働省「健やか親子21(平成18年)」より |
妊娠中の食事を考える前に、これまで何をどれだけ食べてきたか。また妊娠する前の体重は、どれぐらいだったのか。この機会に、自分の体をチェックすることからはじめましょう!
管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。