執着心が強い親の元で育った幼少期
私はもともと「子ども=自分の分身として親の希望通りの道を歩んでもらう存在」という認識を持った親に育てられていました。そのため、遊ぶ友人や外泊する先、どんな人と付き合っているのかも、親は執拗に知りたがっていたのです。
そんな生活にいつまでも納得できる性格ではなかった私は、大学入学と同時に家を出てひとり暮らしをスタート。そして巡り合ったパートナー(今の夫)は自由を絵に描いたような性格で、一緒にいて居心地が非常に良く、自分で将来のことを選択できる権利があることはなんと素敵なことなんだろうと感じていました。
彼と結婚を決意したら…
しかし、「同じ県出身で次男以降の男性と結婚して、実家の近くに住んでもらう」という確固たる希望があった私の親は、自由奔放な彼のことを交際時からあまり良く思っていません。「もっとまじめそうな人と結婚したら?」「なんで田舎の長男なんかと……」などと帰省する度に心ない言葉を投げつけていました。
両親がチクリと嫌みを言ってくることには慣れていたため、私はあまり相手にはせず、彼との結婚を決めました。しかし、結婚の報告をすると、両親は今までの比にならないくらい怒り喚き、罵倒の連絡がたくさん来たのです。
私が彼と結婚することで、私に抱いていた将来の理想像が完全に壊れることが確定したからでしょうか。あげくの果てに「これまであなたにかけた教育費を返せ!」とまで言い出しました。
結婚式をするつもりもあったので、いくらかは貯金を手元に置いておきたかったのですが、いつまでも「娘=所有物」として思われるのもつらいと思い、私は親との手切れ金のつもりで、請求金額を支払いました。
両親は私が本当に払ってくるとは思っていなかったようで「大丈夫なのか?」と気にしていました。ただ、私の決意は固く、それ以来、両親とは連絡をほぼ取っていません。
義両親の気持ちを大切に
そんなこんなで、ある程度まとまった額を両親に渡してしまったため、結婚するにあたり、思いのほか貯金が減ってしまったことをと心配に思っていたのですが、夫側の家族が結婚することをとても喜んでくれ、身に余るほどのお祝いを頂いてしまいました。
頂いたお祝いには一切手をつけておらず、義理の両親の大切な気持ちとして取っています。
お互いの両親がサクッと結婚を認めてくれ、結婚後も仲良くできれば良いなと思っていました。しかし私の場合、強い執着で、彼との結婚に対して強く反対する両親をきっぱり縁を切ることで今の幸せな生活を手にいれることができました。
紆余曲折があって手に入れた幸せな生活。これからも初心を忘れず、結婚相手のことを尊敬・思いやる心を持ちながら穏やかな家庭を築いて行こうと思います。
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著者/えり