お金は短い期間で貯めるというよりは、こつこつと時間をかけて貯めるもので、日ごろの習慣や考え方が影響する部分が小さくありません。家計や保険・運用の相談をさせていただいていると、お金の貯まりやすい人の習慣や傾向は共通していることがあります。その習慣のいくつかをご紹介します。
1.大まかな支出を把握している
家計のご相談をさせていただく際に、何にどのくらい使っているかは収支を把握するために、お伺いする内容ですが、しっかり貯められている人は何にいくら使っているか大まかに把握している方が多いです。
食費や光熱費等の毎月決まっているものと冠婚葬祭や旅行など臨時で支出するものを大まかにでも把握している人は、月にいくらくらい貯めているかも同時に把握していることが多いです。また、そのような人の多くは、毎月○万円や毎年○万円など、積み立てる金額の目標を設定しています。
2.毎月決まった金額を貯めている
お金の貯まりやすい人は、毎月決まった金額を貯めていることが多いです。2015年10月15日のコラむ「こどものための貯金ができない!どうやって貯めればよい?」でもお伝えしましたが、“収入-支出=貯蓄”ではなく、“収入-貯蓄=支出”との考えで家計を管理している人はお金が貯まりやすいです。
実際には、社内預金・財形貯蓄・定期積立・株式や投資信託の積立・お金が貯まるタイプの保険・確定拠出年金個人型・純金積立など、毎月決まった金額を積み立てる方法を一つではなく複数を組み合わせて、期間や目的別に積み立てています。
3.お金にまつわる情報や変化に敏感である
株式や為替相場についてはある程度しか分からないにしても、金利が下がったら住宅ローンの見直しができないか考えたり、携帯電話や電気料金などプランや会社を変えると安くならないか調べたりと、身の回りでお金のかかっているものの料金や値段の変化に敏感である人は無駄なお金を使いにくく、お金が貯まりやすい傾向にあります。口座からお金を引き出すにしてもATM手数料を払わないようにしている人も少なくありません。
まだある共通点
その他の習慣を調べたり、人の話を聞いてみたりしますと、“財布にレシートを貯めない”、“朝早く起きる”、“大きな買い物は計画的にする”、“クレジットカードの枚数を減らす”、“家計簿をつける”などいろいろな習慣が出てきます。
なかなかお金が貯まらないと感じている方は、普段の生活を見直すきっかけに、できそうな一つのことら始めてみてはいかがでしょう。
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。