こんにちは。助産院ばぶばぶ院長HISAKOです。ヘビーローテーションで子どもに言ってしまう言葉「ちゃんとしなさい」。でも改めて考えてみたら「ちゃんと」って何を指すのでしょうか。 イメージだと「真面目、誠実、約束を守る」などがピッタリかなぁと思いますが、なんとも堅苦しい言葉です。
「ちゃんと」ってどういうこと?
「ちゃんと」は、抽象的な言葉です。だから、言った側と言われた側で、とらえ方は大きく異なると思うのです。子どもは「ちゃんと」してるつもりなのに、ママの「ちゃんと」と子どもの「ちゃんと」に温度差があると、子どもにしてみれば納得いかないのは当然です。
大人同士でもわからない
パパにも、家事やら子どもの世話やらお願いするときに「ちゃんとして」 「しっかりやって」「きちんと」などと伝えていないでしょうか?
結果、パパはママが求めていたことと違うことをやっていて、ママはため息。それはきっと最初の段階の伝え方が抽象的だからです。解釈は人の心の中でまったく違います。伝えたいことは、具体的なイメージで伝えなければ伝わりませんね。
ちゃんとできないと落ち込むママ
「ちゃんと離乳食が作れないです……」というママ。マニュアルレシピ本どおりに3品、4品と作れないと嘆いて、そんなことばかりにエネルギーを使ってばかりだと、一番肝心な「子どもとゆっくり向き合う時間」がとれなくなり、イライラしています。これって、ちゃんとすることにこだわるあまり、ちゃんとできない人の典型パターンではないでしょうか。
「ちゃんと」は結果的になるもの
「ちゃんと」という状態は、やるべきことをやる気になって楽しんでおこなおうと思えば、結果的に「なる」ものです。格好や言動、立ち振る舞い、思考の深度や気配りなど含め、わざわざ「ちゃんとしよう」と意識しなくても、自然と勝手に「ちゃんとなる」ものなんですよね。
ちゃんとすることばかり意識をして、表面的な部分ばかりに気持ちが向き、その外側の体裁を整えようとするあまり、本質的に重要な部分が見えなくなってはもったいないです。離乳食作りの目的は、赤ちゃんに栄養を与えることであり、ちゃんとすることではありませんよね!
と、言いつつ。 つい子どもに「ちゃんと食べなさーい!」と叫んでしまうわたしなのでした。