「肥満だけでなく、老化を促進!?」肉料理に潜む「老化の素」を抑える神ワザとは【専門医】

ステーキ、とんかつ、唐揚げなど、お肉メニューが大好きなあなた。40代・50代になり、肥満が気になるからと控えめにしている方も多いでしょう。しかし、 30年以上、食事と老化の関係を研究する昭和大学の山岸昌一先生によれば、お肉は肥満だけでなく、調理方法によっては老化も促進すると言います。お肉メニューはどのような調理方法の場合、老化を促進するのでしょうか。また、防ぐ方法はあるのでしょうか。

 

続きを読む

老化を早める物質とは?

年齢を重ねるにつれて肌のシミ、シワ、たるみや骨粗しょう症など、体の老化が年々気になるもの。そんな老化も、食生活の“ある数値”を知ってコントロールすることで老化を防げることが、最近の研究でわかってきました。

 

「皆さんはAGE(エージーイー)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 AGEとは別名で老化物質と呼ばれ、老化を進める物質として知られています」。

 

体の糖化がAGEを作り老化を促進する

「老化には、糖化という現象が深く関わってきます。糖化とは体を構成するたんぱく質と糖が結びつく現象で、この糖化が進み、たんぱく質の機能が落ちた最終産物のことをAGEと呼びます」。

 

山岸先生は、AGEが体内にたまる仕組みは2通りあると言います。
「一つは、体内で作られる“ 内因性AGE ”。主食や甘い物などをとったときの血糖値の上昇は、糖化を促進させます。この状態が長く続くことでAGEはどんどん作られ、たまっていきます。

 


もう一つは食べ物から体内に入る “ 外因性AGE ”

 

食事に含まれているAGEを過剰にとることで体内にたまっていきます。食事に含まれるAGEのうち約7%が体内に吸収され、生体内に存在するAGEの約1/3がこの外因性AGEといわれています」。

 

長時間高温調理のメニューが老化を早める

糖化グラフ

 

それでは、どのような食事にAGEが多いのでしょうか。山岸先生は

 

食材を焼いたり、揚げたり、高温で調理する過程でAGEが多く発生します。

 

せっかくスタミナ補給のためにとった食事が、逆に老化物質(AGE)を体の中に取り込むことになり、老化を進めてしまいます」と話します。

 

そして、食品中に含まれているAGE値はexAGE(イーエックスエージーイー)という数値で表されると言います。

 

「以下は、文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会報告『日本食品標準成分表2010』を参考に食材の成分と加工、調理方法を考慮して算出したものです。それによると以下のように、普段皆さんがとっている食事に含まれているAGEの量が一目瞭然となります」。

 

【普段の食事に含まれているAGE値

 

・ サーロインステーキ 22,644

・ 豚ロースステーキ 19,971

・ とんかつ 8,946

・ 唐揚げ 5,694

・ 牛丼 3,187

・ しゃぶしゃぶ 2,575

 

蒸し料理や煮込み料理がおすすめ

サーロインステーキとしゃぶしゃぶを比較するとわかるとおり、焼いたり上げたりするよりも、ゆでたり煮たりしたほうがAGEの数値が低いことがわかります。

 

「高温で長時間調理をするほどAGEが増加するため、なるべく低温で、水を使って仕上げる、蒸し料理や煮込み料理がおすすめです。

 

しかし、唐揚げや焼き肉は私もおいしく食べていますし、食べてはいけないということではありません。

 

AGEの1日の摂取値の目安は10,000~15,000exAGEとされています。1~2週間くらいの期間で捉え、AGEをとり過ぎないように調整して好きな食事を楽しんでください。例えば、唐揚げや焼き肉を食べた次の日は蒸し料理や煮込み料理を選べば、平均してAGEの蓄積を抑えることができます」と山岸先生は教えてくださいました。

 

次の章では、AGEを減らす調理のしかたについてお伝えします。

 

調理前のひと工夫でAGEは減らせる!

レモンを絞る

 

さらに山岸先生は、AGEが高いステーキなどのお肉料理も、ちょっとした工夫でおいしくAGEの少ない食品に変えることができると言います。

 

「最近になり、体内におけるAGEの生成を抑えるものや、腸からの吸収を抑える作用を持つ成分があることもわかってきました」。

 

レモン汁で下ごしらえ

その成分とは「レモン汁」だそうです。

 

「お肉の重量の1/4のレモン汁にお肉を1時間ほど浸して下処理をしておくことで、ステーキにしたときのAGE量を約40~60%減らすことがわかりました。

 

それは、レモンに含まれるクエン酸がたんぱく質と糖が結びつくのを抑え、AGEの生成を抑えてくれるからです。

 

レモンを買ってきて絞ってももちろん良いですし、市販のレモン汁を活用しても良いでしょう。漬け込んだからといって酸っぱくなることはありません。レモン汁ならさっぱりとした風味がつき、脂っぽいお肉料理がさっぱりとよりおいしくいただけると思います」と山岸先生はアドバイスしてくださいました。

 

まとめ

老化を抑え込むためには、大好きな肉料理を我慢しなければいけないのかと思いきや、工夫次第で楽しめるということ。老化が気になるこれからは、レモン汁を活用してさっぱりおいしく、ヘルシーにお肉料理を楽しみたいと思います!

 

監修/山岸 昌一(やまぎし しょういち)先生
金沢大学医学部卒業。医学博士。金沢大学医学部講師、ニューヨーク留学、久留米大学教授などを経て、現在、昭和大学医学部教授。AGEの研究で米国心臓協会最優秀賞、日本糖尿病学会賞、日本抗加齢医学会賞を受賞。『老けない人は何が違うのか』など著書多数。

 

出典:山岸昌一(2021)『老けない人は何が違うのか』合同フォレスト、山岸昌一(2019)『AGE データブック』万来舎

 

ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!


取材・文/mido

ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。

 

ベビーカレンダー記事制作の取り組み
  • \ この記事にいいね!しよう /
    現在ログインしていません。ログインしますか?
    シェアする

    • コメントがありません

  • あわせて読みたい記事

    暮らしの新着記事

  • PICKUP