初めて義実家に行ったときの印象
私は28歳のときに4歳年下の夫と結婚。義実家は遠方だったこともあり結婚後に初めて伺いました。義実家はわが家から高速を使って3時間の距離にあり、義両親は夫が学生時代に離婚したので義実家には義母がひとりで住んでいました。
何度か義実家に泊まりに行きましたが、朝食は焼くだけの簡単なもの、昼食と夕食は毎回出前を取ってくれたので義母の手料理をごちそうになることはありませんでした。
「なんで使わないの?」夫の驚き発言
ある日、私が自宅で手巻き寿司をするため酢飯をうちわで冷ましているとリビングから夫が顔を出しました。そして、酢飯をうちわで冷ましている私を見て「なんでドライヤー使わないの? そのほうが早いじゃん、うちではいつも使ってたよ」と驚愕の発言!
私は「えっ……うちのドライヤーにほこりがついているかもしれないし、汚いよ……」と衝撃を受けましたが、義母のやり方を否定して夫に嫌な顔をされるのは避けたかったので「うちわでも大丈夫だよ」とだけ返し、そのままうちわを使いました。同時に、義母の作った酢飯は今後できるだけ食べたくないなと思ってしまいました。
ドライヤーを勧めてくる夫VS使いたくない私
別の日、私が酢飯をうちわで冷ましていると「ドライヤーを使ったら?」とまた夫が勧めてきました。「そのほうが早いよ」と何度も勧めてきたので、ついに私も「ドライヤーって中にほこりも入ってることが多いから、その風を直接食べるものにかけるのは抵抗ある」と正直に伝えました。
夫は怒ったりショックを受けたりする様子はありませんでしたが、「そう?」と私の考えは理解できないようでした。それ以降、酢飯を冷ましているときに夫が口出ししてくることはなくなりました。
それぞれの育ってきた環境で、食生活や価値観など違いがあるとは結婚前に覚悟していましたが、酢飯をドライヤーで冷ます、という行動は私には衝撃でした。相手を傷付けずに自分が思ったことを伝えるのは難しいけれど、やんわりとでも自分の意思を伝えることは大事だなと思いました。今では思ったことがあれば相手に伝える、という習慣になりました。
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著者/吉川みきな
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ただ、逆のパターン(妻実家:ドライヤー、夫実家:団扇)じゃなくて良かったよね。