わが子にあどけない声で「おとうさん」「おかあさん」と呼ばれると、本当にかわいらしくて愛おしく思います。息子はお姉ちゃんの影響を受けてか、早くからおしゃべりが始まりました。
そんな息子の吃音(きつおん)が始まったのは、2歳半の春でした。
吃音ってなに?
「吃音症」とは言葉がすんなりと出てこない疾病、または障害だといわれていて、症状は大きく3つあげられます。
「お、お、お、お母さん」と同じ言葉を繰り返してしまう「連発」。「おーーー母さん」と伸ばす「伸発」。「・・・・・・お母さん」とつまって言葉が出ない「難発」です。原因は判明しておらず、そのために解決方法もわかっていないのだそうです。
息子の症状は「連発」といわれるもので、「お」がつく言葉に強く症状が現れたので、「お母さん・お父さん」ではなく「パパ・ママ」と呼ばせるようにしました。
吃音が見られた息子にどう対応したか
息子に吃音が見られたとき、本を読んだり、子育て相談ダイヤルに相談したりと情報を集めました。
そのときに得たアドバイスは、「意識をさせない」「言葉を言い直さない」「会話を成り立たせることが大切だから、話しにくそうなときには変わりに親が話してあげる」ということでした。
おじいちゃん、おばあちゃんは息子に対して「ふざけてないで、ちゃんと話しなさい」と言い直させることが多かったので、吃音を指摘しないようにお願いをしました。
息子に対して、とくに気を付けたこと
そんなある日、息子が「す、す、す・・・」と話し始めたので、私が「滑り台で?」と会話を成り立たせようとしたとき、「ど、ど、どうして、先に言っちゃうのぉ!!」と息子が泣きながら訴えました。息子は自分で最後まで話したかったのです。
本の内容やセンターからの指導とは違うことになってしまいましたが、それ以来は、言いづらそうにしていても、とにかく話を最後まで聞くように気を付けて過ごしました。
2歳から4歳だと、吃音が出ても「様子をみましょう」と言われることが多いかもしれません。そんなとき、周りの大人がその子にあった環境を整えた状態で「様子を見る」ことができたらいいですね。(TEXT:田中良子)
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