突然現れた膝の痛み
それは娘が生後10カ月のときの出来事です。当時、歯茎が気になる様子だった娘は、いつも兄たちの玩具を舐め回していました。兄たちは嫌がり、私は娘を抱っこしたまま育児や家事をすることに。長時間にわたり娘を抱っこしながら家事をしているうちに、私は右の膝裏に違和感を覚えるようになりました。
はじめは休めば良くなると思っていたのですが、違和感は左膝裏にも。やがて膝全体が痛くなり、足を引きずって歩くようになりました。膝を曲げるとポキポキと鳴り、自転車や階段の上り下りがつらくて私は早急に娘を連れて整形外科を受診しました。
将来子どもに面倒をかける!?
医者から「両足とも変形性膝関節症(※)だね。このままじゃ10年後、その子に面倒をかけるよ」と言われてしまいました。たしかに実母も変形性膝関節症で悩んでいます。でも実母は60歳過ぎで、私は40歳! 「治るんですか?」と医師に聞きましたが、「一度痛めた膝は自然治癒できない。痛みがひどくなったら手術や注射を打つこと」と言われてショック……。
「子どものお世話で忙しく運動不足になっていて、その結果、大腿四頭筋の筋力が低下してしまったことが原因だね。子どものためにも対症療法で筋トレ頑張って」と、私は医者から湿布と筋肉トレーニング方法の紙をもらいました。帰り道、子どもを支えに足を引きずる年配の女性が目に入り、10年後の自分と重なりました。
(※)変形性膝関節症:膝の関節にある軟骨が少しずつすり減り、骨が変形して、膝に痛みが生じる病気。中高年の女性に多く見られる。
筋トレを習慣化することで念願の回復
筋トレは足に負担をかけないよう寝ながらする足上げ運動。意外に簡単と思ったら、3日坊主になってしまいました……。育児と家事の疲れで、寝転ぶとつい寝てしまい、スマホやテレビを見ながら休息を取ってしまう日々。困ったなぁと娘の添い乳をしていたとき、「そうだ! 添い乳のときだけ、足上げ運動をしよう」とひらめいたのです。
それからは朝一番の添い乳のときだけ、地面に接していないほうの足を上げる運動を20回、膝を曲げて伸ばす運動を両足ともに20回ずつ続けるようになりました。5分ほどの運動ですが、毎日コツコツおこなうことで足の痛みは徐々に回復。2カ月後には膝の痛みを感じなくなりました。
40歳になってからの育児は、自分で思っていたより体が衰えていたことに気づかされました。あくまで対症療法なので、続けないとまた膝が痛くなります。最初は添い乳から始まった足上げ運動も回復できたことで自信がつき、朝起きてすぐに始められるようになりました。もし足上げ運動をしていなかったら、今ごろどうなっていたか……。手遅れになる前に、足上げ運動を習慣化できてよかったです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 REIKO
著者:巳村 糸
9歳、6歳、1歳の子どもを持つアラフォーママ。子育てを両親に頼っていたが、コロナ禍で突然孤独なワンオペが始まる。趣味は断捨離。産休中に収納アドバイザー2級を取得。