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「使ってあげられなかった」子宮と卵巣を失って、初めて泣いた夜 #子宮頸がんゆる闘病記 24

「子宮頸がんゆる闘病記」第24話。2015年に子宮頸がんが判明した、とりだまり まどさんの体験を描いたマンガ。おなかの膨らみに気付き、婦人科を受診。その後、がんの専門病院で詳しい検査をすると子宮頸がんと診断されました。子宮頸がんの手術をおこなったとりだまりさん。手術後、鈍い痛みを抱えながら夜を過ごし、翌日歩行練習をおこなうことになり……。



この記事の監修者
監修者プロファイル

医師天神尚子 先生
産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長

日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
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手術のため全身麻酔をおこなったとりだまりさん。全身麻酔による副作用で震えや吐き気に耐え、鈍い痛みを抱えながらひと晩を過ごします。翌朝も痛みや吐き気は続きましたが、腸閉塞予防のため歩行練習をすることになるのですが、上半身を起こすだけで吐き気を催すとりだまりさん。そんなとりだまりさんに容赦なく、鬼となった看護師は「無理でも立つ!」「吐いても立つ!」と厳しく接しました。

 

術後1日目の歩行練習後、あまりのしんどさで「痛み止めを替えてください!」とリクエスト。すると効果てきめんで、痛みがまったくなくなりました。痛みがなくなったことで気持ちがラクになり、周りを見渡す余裕が出てきました。そして、ようやく手術を終えた実感が湧き、なんとも言えない喪失感を感じて……。

 

子宮頸がんの手術を終え、子宮と卵巣を失い…

子宮頸がんゆる闘病記 24

 

 

子宮頸がんゆる闘病記 24

 

痛み止めの種類を変えてもらったら、びっくりするほど痛みを感じなくなりました。

 

痛みがないって、なんて幸せなんだろう!

 

苦痛が消えた反動で、気持ちがラクになり、周りを見渡す余裕も出ました。

 

そして、ストレスも影響しているのか、自分の汗が獣のようなにおいになっていることにも気付いた私。

 

点滴で入れている薬のにおいと、獣のような汗くささが相まって、「お願いだから、誰もそばに来ないで!」という状態に。

 

そんなワイルドな香りを放ちつつ、2日目の夜がやって来ました。

 

 

子宮頸がんゆる闘病記 24

 

 

子宮頸がんゆる闘病記 24

 

夜になって、ようやく手術をした実感が湧きました。
元々、子どもを持ちたいという欲がほぼなかったので、がんになって子宮と卵巣を取ると言われたときも、「女性ホルモンが出なくなって、女らしくなくなったら嫌だなぁ」と、それくらいにしか考えていませんでした。

 

ただ、実際に子宮と卵巣がなくなると、何とも言い表せない喪失感が……。

 

「産まない」のと、「産めない」のは、同じことではないようです

 

「産まない」は自分の選択の結果だったりするけど、「産めない」は産むことも産まないことも、自分じゃ選べないってことだからなぁ。

 

選べないと、なんだか希望を奪われたような気がしてしまう。

 

初めから産む予定なんてなくても、「なんだかなぁ」と感じてしまうのです。

 

とはいえ、時間は巻き戻せないし、おかげで私は今も生きていられるわけだし。

 

ありがとう、というのは、ちょっと違う気がするけれど、子宮と卵巣、いなくなってしまったあなたたちのおかげで、私は今も生きてるよ

 


子宮と卵巣が自分の体からなくなったことを実感し、がんが判明してから初めて少しだけ泣いたと、どりだまりさん。喪失感を受け入れるのは、つらいものですよね。

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

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    著者プロファイル

    マンガ家・イラストレーターとりだまり まど

    ライターのとりだまり まどさんが弱音を吐きつつゆるくつづる、子宮頸がんの記録「子宮頸がんゆる闘病記」

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