最初はわが子が自閉症ということを受け入れられるのか、今まで通り愛せるのかと思い悩んでいたNEGIさん。
しかし。ドラッグストアでたつき君が行方不明になってしまったことがキッカケとなり、"もっとたつきのことを知りたい"と思うように変化していったのです。
そして発達相談窓口へ連絡を取り、 早めの療育を始めることに。
それでも日々育児では悩むことが続き、ときには嫌になってしまうことも……。
しかし、確実にNEGIさんとたつき君の信頼の絆は深まっていったのです。
この日NEGIさんは、たつき君が小さいころ、一緒によく行った公園を訪れていました。
ベンチに座ると、たつき君がすべり台で遊んでいる姿を突然思い出したのです。
そして、たつき君が小さかった写真を眺めながら、あのころを懐かしんでいました。
子どもと一緒に公園にいくころの時間をお金で買えるとしたら…?
SNSで見つけた「あなたが子どもと一緒に公園にいくころの時間を
お金で買えるとしたら……?」という質問。
これに対してNEGIさんは、"会いたい"とは即答できませんでした。
でも、悩みながらも一生懸命育児に向き合ってきた過去の自分に対して、
「よく頑張ったね」と伝えたい――。
そんな風に思っていたのでした。
(どうしても昔を思い出すと、
つらかった気持ちも一緒に出てきちゃうんだよな。
あと10年くらいしたら、さらに深い懐かしさを感じられるかなぁ?)
そんなことを考えていたNEGIさん。
(次の晴れた日にはたつきと公園に来よう!)
ひとりで公園に立ち寄り、過去の育児を振り返ったことで、
ポジティブに気持ちを切り替えることができたのでした。
◇ ◇ ◇
過去の自分に「よく頑張ったね」という言葉を言いたかったというNEGIさん。NEGIさんにとってこの公園は、小さいころ毎日のようにたつき君と訪れていた場所になります。たつき君の育児が思ったようにいかなかった時期もあり、つらいことや悲しいことを経験してきた場所だと思うのですが、最後は前向きに気持ちになり、公園を後にすることができて良かったです。
★今回のお話で「息子が自閉症だと気付いたときの話」は終了になります。短い間でしたが、ご愛読くださりありがとうございました!
-
前の話を読む11話
「あぁ…かわいいなぁ」小さいころの息子の写真が思わず目に留まり… #息子が自閉症だと気付いたときの話 11
-
最初から読む1話
1歳半を迎えたころ、息子の発達に違和感を持つようになって… #息子が自閉症だと気付いたときの話 1