そして後日、マサヤも検査を受けることになったのですが、検査結果ではマサヤの造精機能に問題があることが判明します。
自分に原因があることに責任を感じたマサヤは、一度はミキに離婚を提案するのですが、ミキは納得せず……。
「一緒に治療していこう?」と言い、マサヤが毎日の食事で栄養をきちんと摂取できるように、食事面のサポートをおこなっていました。
しかし、なかなか結果は報われず、「え、今月も……?」と落胆していたそのとき、家のチャイムが鳴りました。
インターフォンを確認すると、ミキのお母さんでした。
お母さんに近状と不妊の治療を頑張っていることを伝えると、お母さんの口からは仰天発言が飛び出しました。
「えっ!? そんなの詐欺みたいなものじゃない!?」
デリカシーのない発言に激怒したミキは、お母さんを家から追い出すことに!
しかし、今度は着信がかかってきたのです。
「適当な男と子ども作ってさ、マサヤさんの子どもができたことにして一緒に育てればいんじゃない?」
次々とミキの気持ちを逆なでする発言にブチギレたミキは、スマホをソファに放り投げるのですが、次の瞬間、友人がSNSに妊娠報告の投稿をしていて……!?
SNSで友人の報告を見た瞬間、思ったことは…
「カナミ2人目できたんだ……」
友人のSNSを見ても素直に喜べないでいました。
しかし、それは友人に対してだけではなく、
電車で妊婦さんに席を譲ったときなども、
心が擦り切れていく感覚を覚えていったのです。
「一生お母さんになれないまま、生きていくのかな……」
自分も妊娠したいのに、授かることさえできず、
どこか取り残されように思い、憂鬱な日々を送っていたミキ。
しかしそんなある日、
ミキのもとに高校のときの同窓会の案内が届いたのでした。
友人の妊娠ということで、きっと祝福の気持ちはゼロではなかったと思うのですが、自分も妊娠したいのにできないという状況が続いていただけに、つらいですよね。また、このときはお母さんとのやり取りで感情が高ぶっていた後に、友人からの妊娠報告を目にしたわけなので、メンタル的に余計にきつかったのではないでしょうか。