そして迎えた当日。早めに退勤したされみの元に、したおから「遅くなる」と、連絡が届きました。帰宅したされみがずっとスマホを見ていると、ついに夫の位置情報がゆっくりと会社から動き出し、会社の最寄駅に着きました。
地下鉄に乗ったようで電波が悪く、位置情報が途切れ途切れになるものの、進む方向がされみたちの自宅である最寄駅の方面ということがかろうじてわかりました。
もしかしてこのまま帰ってくるのかな、と思っていたされみですが……?
夫の不倫を再認識し、妻は呆然として…
自宅方面へ向かう電車にしたおが乗った。
GPSを見ながら、このまま帰宅するのでは……と、淡い期待を抱いたされみ。
しかし、その期待はあえなく打ち砕かれました。
途切れ途切れの位置情報が更新され、最終的にたどり着いたのは、されみたちの住む最寄り駅を通り過ぎ、さらに数駅進んだ場所でした。
あぁ、今日も帰ってこないんだ。
したおはこの駅に住む女の家に通ってるんだ。
不倫されているという実感が湧かなかったのに、急に現実を突きつけられたようで、ショックを受けたされみは放心状態になってしまいました。
●●駅からはまたゆっくりとしたおの位置情報が動き始め、あるマンションで動きが止まりました。位置情報はそのマンションから動くことはなくなり、不倫相手の住所が確定。
されみはマンションの場所をスクリーンショットで撮影すると、ごはんも食べずにただずっと呆然と画面を見つめていました……。
このまま帰ってこないような気すらしていましたが、したおがゴミ子に「泊まりは無理」と返していた通り、3〜4時間するとしたおの位置情報は再び動き始めました。
まずい、帰ってくる……!
されみはいつも通りを装うべく、慌てて動き始めました。
深夜0時を少し回ったころ、したおが帰宅。
されみが起きていたことに一瞬ビクっと驚くしたお。
挨拶もせずに部屋に入ってきたことをされみが咎めると、
「いや、寝てたら悪いと思って」
呑気なしたおの態度に不機嫌さを隠すことができないされみ。
そんなされみの機嫌が悪いのを察知したのか、早々に風呂へと逃げ込んだしたお。
ゴミ子の住所が判明したため、入浴中のしたおのスマホを取り、位置情報アプリを抹消しました。
これからどうしよう。
ゴミ子を特定して、自宅に乗り込んでボコボコにしてやろうか。
訴訟を起こしてたくさん慰謝料をもらおうか。
いろいろな手段が頭に浮かんだものの、されみはどれもすぐ実行に移す気にはなれませんでした……。
不倫相手とのメッセージのやり取りも見ているのに、「自宅にまっすぐ帰るかも……」と淡い期待を抱いたされみ。しかし、したおは予定通り不倫相手の自宅へ行ってしまいました。
夫の居場所を示すGPSが自宅ではないマンションで動かないことを目の当たりにし、“本当に不倫している”という現実を突きつけられたら、覚悟していてもやはりショックですよね。信じていた人に裏切られていることを知るのはつらいですし、ウソだとわかっている言葉を聞き続けるのもしんどいはず……。つらいかもしれませんが、されみにしたおと再構築する気がないなら、離婚や慰謝料請求に向けて早めに行動した方が良さそうです。
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