睡眠だけで女性ホルモンの減少を抑えられない
22~2時に寝れば、年齢を重ねるごとに減る女性ホルモンを取り戻せることはできるのか……。結論から言うと、先生の答えはノーです。
「一般的なゴールデンタイムに寝ると、天然美容液とも呼ばれる『成長ホルモン』が集中的に分泌され、細胞を修復し体をメンテナンスしてくれます。同時に、強い抗酸化作用と成長ホルモンの分泌を促す睡眠ホルモン『メラトニン』の分泌もピークを迎えます。しかし、女性ホルモンは睡眠で増えることはありません」(駒形先生)
良い睡眠をとっても女性ホルモンは増えないという結論ですが、睡眠に気を付ければ更年期症状の原因である自律神経を整えることはできると言います。
良質な睡眠は自律神経を整えてくれる
更年期症状の多くは自律神経の乱れから起きるもの、と駒形先生は言います。
「女性ホルモン分泌が減少して自律神経が乱れることで、さまざまな更年期症状を引き起こしています。女性ホルモンを増やすことはできませんが、自律神経の乱れは睡眠で整えることができます。つまり、良い睡眠をとれば、自律神経の乱れによる更年期症状は緩和できるということです。
良い睡眠とは、眠いときに深く眠ることだと考えます。一番良くないのが浅い眠りをダラダラ続けること。ですから、ゴールデンタイムに寝なきゃと22時に床についても、眠れずにゴロゴロしたり、浅い眠りを続けたりしていては意味がありません。深く眠れる時間がゴールデンタイムになれば良いくらいに気軽に考えましょう」(駒形先生)
早朝から家事や仕事で働いていると、昼間に睡魔が襲ってくることはよくあること。そんなときは思い切って寝たほうが良いと先生は言います。
睡眠は時間よりも、深さが大切ということです。
良質な睡眠のためにできること3つ
良質な睡眠をとるためには、いくつかできることがあると先生は言います。3つの例を挙げていただきました。
1)深呼吸をする
「自律神経を司る器官は、横隔膜の付近にあります。ですから、深呼吸をして横隔膜を動かしてあげることで、自律神経を整えることができます。眠りが浅いときは呼吸も浅くなります。寝る前に深呼吸をして眠るだけでも、深い眠りを導く効果があります」(駒形先生)
2)日中、体を動かす
「成長ホルモンは、日中体をよく動かすことで夜の分泌が増えることがわかっています。もしゴールデンタイムに寝られない日があっても、昼間、仕事や運動などでよく体を動かすようにすれば大丈夫です」(駒形先生)。
たしかに日中、外を歩き回るなど体をよく動かした日はよく眠れますよね。
3)寝返りを打つ
「日中の疲れを取るには、寝返りを打つことも大切。なんとなく寝ても疲れが取れないというときは寝返りが十分打てていないというときもあります。寝返りが自由に打てるスペースを保てるよう、睡眠環境を工夫してみましょう。旦那さんや子どもと同じ布団で寝ているという人も多いと思うのですが、無意識に気をつかってしまい、眠りが浅くなってしまうことがあります」(駒形先生)。
子どもが小さいと別々に寝るというのは難しいかもしれませんが、旦那さんと交替するなど寝るときはしっかり寝るという習慣があると良さそうです。
まとめ
更年期症状の緩和には、良質な睡眠をとって自律神経の乱れを整えることが大切とのことでした。外出自粛やテレワークが続くと、頭は疲れているのに体をあまり動かしていないので眠れないという方もいるのではないでしょうか。そんなときは深呼吸をしてみたり、近所を散歩してみたり。できることから始めてみましょう!
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取材・文/mido
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。