みなさんは、どこに「2人目の壁」を感じていますか?「経済的に2人育てられるか不安」「パパが育児に協力してくれない」「仕事と両立できるか心配」など、はっきりとした理由がある人もいれば、漠然と「なんとなく不安」という人もいるでしょう。
『なぜ、あの家族は二人目の壁を乗り越えられたのか』(プレジデント社)で、多くの夫婦を取材した「一般財団法人1more Baby応援団」の専務理事・秋山 開(あきやま かい)さんに、2人目の壁を乗り越えるためのヒントを聞きました。
2人目の壁を乗り越えるヒント
身近に頼れる人がいなくて孤独……。どう乗り越える?
子育てをしていると、おじいちゃんやおばあちゃんほど頼りになるサポーターはいません。だけど、夫婦ともに実家が遠いという人も少なくないもの。いざというときに頼れる人が身近にいないなかで、どうやって2人目を育てていけばいいのだろうか……。そんな不安が「2人目の壁」になることもあります。
「その問題を解決するには、“子育てレンジャー”を増やすのがいいと思います。頼りになるのは親だけではありません。ママ友、会社の同僚や先輩、同じマンションに住む人など、子育てのサポーターとなってくれる人は、まわりにたくさんいます。私が取材をしたママのひとりで、だれも知らない土地に引っ越してきて、子育ての仲間を増やすために自ら子育てサークルを立ち上げた人がいました。信頼できる仲間との出会いが2人目の後押しとなったそうです」(秋山さん)
そのためには、なにもせず向こうから助けてくれるのを待つのではなく、信頼関係を築けるように自分から行動を起こすことが大事。初めの一歩を踏み出すのは勇気がいるものですが、2人目の壁を解消するきっかけになるかもしれませんね。
時間を巻き戻すことはできない年齢の壁。どう乗り越える?
みなさんご存知のように、出産にはタイムリミットがあります。最近は40代の出産も少なくありませんが、妊娠力というのは年齢とともに下がっていくため、「やっぱり2人目がほしい」と思ったときに、すぐに授かることができるという保証もありません。
「さまざまな不安があるにせよ、2人目をどうするかというライフプランについては早い段階で、夫婦で話し合っておくべきです。本当は2人目がほしかったのに、気が付いたら出産のタイムリミットが過ぎていた……と後悔しないように、夫婦できちんと向き合ってほしいです」(秋山さん)
不妊治療が必要であれば、1日も早く始めたほうがいいというのは多くの医師が主張しています。「2人目のことはいずれ考えよう」と先延ばしにしないで、まずは夫婦でしっかり話し合うことから始めたいですね。
「2人目の壁」の悩みというのは夫婦によってさまざまで、これという解決策を示すことは難しいもの。今回、教えてもらった内容もあくまでも「ヒント」のひとつです。だけど、すべてに共通するのは、ママがひとりで悩んでいても解決策は見えてきにくいということ。
まずは夫婦でしっかり話し合い、パパをはじめ、信頼できる周りの人たちの力も借りながら、乗り越えていけたらいいですね。(TEXT:妹尾香雪)
※参考書籍:『なぜ、あの家族は2人目の壁を乗り越えられたのか?』(一般財団法人1more Baby応援団著/プレジデント社)