2017年も3月になり、春も近付いているころですが、新年度を迎える前に値上げや締め切りが迫っているものがないか確認する時期でもあります。そのなかでも、3月中に手続きを検討した方がいいものもありますので、ご紹介していきます。
1.生命保険料の値上げ
昨年からはじまったマイナス金利の影響等を受け、2017年4月から貯蓄性のある保険(学資保険、終身保険、養老保険、個人年金保険等)を中心に保険料の値上げを予定している保険会社が多くあります。
年齢や性別、保険種類により値上げ幅は異なりますが、10%程度値上げするものが多いようです。値上げは4月以降に新たに加入する場合の保険料が対象なので、今まで加入している生命保険料はそのままです。
そのため、生命保険の加入や見直しを予定されている方は、3月末までにお手続きを終えることによって、値上がりする前の保険料で加入することができます。しかし、医療保険や収入保障保険等の掛け捨ての保険は、値上げを予定していない保険会社も多いようです。そのため、生命保険の加入や見直しを検討している方は、4月の値上げ対象かどうか確認するといいでしょう。
2.市区町村と都道府県の補助金・助成金の締切
市区町村と都道府県(以下、地方自治体)は、3月が年度末のため、予算や行政サービスの切り替えのタイミングとなります。児童手当等は変更がなく継続されますが、地方自治体独自の補助や助成金が2016年度を対象としているものは、3月末で締め切られるものもあります。
たとえば、愛媛県松山市で実施されている“節水機器の補助制度”は、2017年3月31日までに購入・改造したものまでが対象となります。また、お子さんの学年も4月1日で変わるため、子ども医療費の助成が切り替わる対象年齢のお子さんは3月31日までの治療が対象となりますので、治療が4月を超える方は注意が必要です。
まずはお住まいの地方自治体の補助金・助成金の締め切りが迫ったものがないか、確認してみましょう。
3.海外航空券(燃油サーチャージ)の値上げ
円安や燃料費高騰の影響を受け、2017年4月から燃油サーチャージを値上げする航空会社が多いようです。
たとえば、国内大手の航空会社の燃油サーチャージは4月から、片道1人あたりハワイ行きが現在の2000円から4000円、北米やヨーロッパ行きは現在の3500円から7000円となる予定です。
家族4人でハワイに行く場合は16,000円の値上げになります。この燃油サーチャージですが、発券時にかかる費用ですので、4月以降の旅行でも3月中に購入すれば値上げ前の料金となりますので、ゴールデンウィークなどで旅行を予定されている方はお早目のお手続きをされてもいいかと思います。
なお、海外の航空会社やLCCは独自の料金体系であるため、それぞれ確認をしてください。LCCによっては燃油サーチャージそのものがない会社もあります。
上記の3つについてはすべての方が当てはまるわけではありませんが、対象となる方は3月中にできることがないか確認してみるといいですよ。4月には値上げするもの値下げするもの、新たに導入されるもの廃止されるものがありますので、4月上旬にお伝えする予定です。
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。