こんにちは、離乳食インストラクター・保育士の中田馨です。おばあちゃん世代には「湯冷ましを与えなくていいの?」と言われるけれど、産院では「おっぱいだけで大丈夫、湯ざましを与えなくてもいいんだよ」と指導されたという経験をしたママは多いのではないでしょうか。今日はそんな湯冷ましの謎に迫りたいと思います。
湯冷ましってそもそも何?
湯冷ましとは、沸騰させたお湯を冷ましたものです。「白湯(さゆ)と湯冷ましの違いって何ですか?」と講座で聞かれることがあるのですが、白湯は沸騰させたお湯のこと。湯冷ましはそれをさらに冷ましたもののことです。
湯冷ましは飲まなくてもいい?
おばあちゃん世代の方には「湯冷ましを飲ませたら?」と言われるかもしれませんが、基本的に母乳やミルクを飲めていれば飲まなくても大丈夫だといわれています。ただ、湯冷ましは飲み慣れていないといやがる子もいます。湯冷ましを飲めると助かることもあるのです。
湯冷ましが飲めると助かることとは?
湯冷ましが飲めると助かることを具体的にお話しします。
・汗をかいたときの水分補給
・お風呂上りの水分補給
・熱のあるときの水分補給
・吐き気があるときの水分補給、などなど
水分補給をしたいときに湯冷ましを飲ませることがあります。吐き気があると母乳やミルクを飲んでもすぐに吐いてしまうことがあります。そんなとき、湯冷ましなら時間をかけて少量ずつ与えて水分補給ができます。
また、離乳食が始まると母乳やミルクの量が徐々に減ってきて、水分がおのずと減っていきます。食後に湯冷ましをひと口飲むことで、お口のケアにもつながります。
湯冷ましの作り方
湯ざましを作ったことがない人のために作り方のおさらいをしましょう。
1.お湯を沸かす(5分程度)
2.飲める温度になるまで冷ます
作った湯冷ましは、冷蔵庫に入れて1日で使い切りましょう。
1回に与える湯冷ましの量
1回に与える量は20~30mlを目安にします。授乳(離乳食)と授乳(離乳食)の間や、離乳食やおやつの水分補給として飲むといいですね。湯冷ましでおなかいっぱいにならないように気をつけましょう。
私の保育所では、湯冷ましを水分補給として与えています。活動前や活動後、食事おやつの時間。すべて湯冷ましです。離乳食が始まっていない赤ちゃんにも哺乳瓶で与えています。味のついていない湯冷ましですが、子どもたちは、のどを鳴らしながらごくごく飲んでいますよ。水分補給には最適な湯冷まし。将来のことを考えて、ときどき練習として始めてみてもいいかもしれませんね。
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。「かおりの“和の離乳食レシピ”blog」では1500以上の離乳食レシピを掲載中。