子育て世代への手厚い支援や制度をマニュフェストにかかげる政党も少なくありませんが、その財源はどこから確保するのか?実際問題お金はあるの?というのも疑問のひとつではないでしょうか?今回、そんな疑問に答えるように、新たに宝くじが新設されることとなりました。
「子育て支援くじ」ってなに?
総務省は28日、収益金の使い道を子育て支援にしぼった宝くじ「子育て支援くじ」(仮称)を新設すると発表しました。発売時期は、来年5月5日のこどもの日をはさんで、およそ1カ月の間、全国の宝くじ売り場にて1枚200円で発売する予定とのことです。
およそ40億円の売り上げに対し、16億円程度の収益金が見込まれていて、賞金額などはまだ確定しておらず、年内には決まることになっています。
収益金の使い道は?
収益金は、保育所の整備や保育士の待遇の改善、子どもの医療費助成などに充てられることが想定されているそうです。
そして、高市総務大臣は「宝くじを購入することで社会全体で子育てを支えているという機運が高まることを期待したい」とコメントしています。
回収見込みはあるのか?
宝くじの売り上げは05年に1兆1,047億円あったものの、近年では落ち込んでおり、16年度は8,452億円にとどまっています。しかし、その一方で東日本大震災復興宝くじなど、使い道が明確なものは関心を集め、売れ行きは好調とのこと。
子育て支援に財源を限っての宝くじの発売は、今回が初めてであり、厳しい反対の意見も多いようです。発売に向けて、これからの当選金や当選数などによっても売行きは変わってくるかもしれません。
何を削って、どこに課税して、財源を確保するのかというのはかんたんなことではないでしょう。子育て支援くじの今後の動向にも注目したいと思います。(TEXT:東 裕子)