1923年9月1日に発生した関東大震災にちなみ、毎年9月1日は「防災の日」とされています。そこで今回は、わが家の近隣で2棟が全焼する火事が起こり、予想外のことにパニックになった話をしたいと思います。もしその日が強風だったなら、わが家にも飛び火している距離。子連れで避難することを考えさせられるできごとでした。
「災害」=「地震」と思っていた
私の実家は東日本大震災で大津波の被害を受けた場所にあります。幸いなことに両親と親族は無事で、3.11以降、震災の話を聞き、対策は万全にしているつもりでした。
わが家は鉄筋の戸建住宅で、地震にとても強く作られているため、家が倒壊することを考えておらず、非常持ち出し袋よりも家の中の備蓄を重点的に強化していました。また、「災害」=「地震」という気持ちが強く、家に消火器はあるものの、近隣の火事は想定していませんでした。
あっという間に広がる火
ある日、家のまわりになんとなく煙っており、焦げ臭いにおいが漂っていました。5分ほど経ったとき、数台の消防車のサイレンが間近に聞こえ、様子を見るために外に飛び出しました。
4~5台の消防車が集まっているほうを見ると、あっという間に屋根を突き抜けて3階ほどの高さまで火柱が上がりました。隣の住宅にも燃えうつり、灰があちらこちらに降り積もってきました。火事を間近で見るのは初めてだったので恐怖を感じました。
近隣が火事のときの対処法
2時間後、2棟が全焼して鎮火されました。落ち着いたころに近隣火災時の対処法を調べると、飛び火を防ぐために「洗濯物は取り込むこと」「窓は全部閉めること」が大切だと知りました。
そして避難が第一ですが、持ち出せれば「現金」「預金通帳」「印鑑」「保険証」などがあるといいとのこと。これらはふだんも使うため、逃げ道になる棚の中に、ケースにまとめて置いておくようにしました。
マンションの場合は避難訓練がありますが、わが家のような戸建て住宅は、家族で避難訓練をおこなっておくと安心だと感じました。(TEXT:ママライター武山あゆみ)