今年からはじめる家計管理の最終回は、保険と家計簿のお話です。保険は自動車保険や火災保険などの損害保険と死亡保険や医療保険などの生命保険に分けられますが、生命保険文化センター実施の「生命保険に関する全国実態調査」(平成24年度)によると、生命保険だけでも平均1世帯当たり年間で41万6千円の保険料を支払っているようです。保険加入・見直しのポイントと家計管理をする上で欠かせない家計簿のお話をして参ります。
保険はシンプルかつ過不足の無いように
自動車保険や火災保険は事故や火事における被害者に賠償をする側面が強く、加入が欠かせない面はありますが、特約が重複して契約していないかどうかは更新の際に確認をしましょう。
生命保険は医療保険は健康保険の高額療養費で、死亡保険は遺族年金でカバーできる金額があります。すべての金額を生命保険でカバーするのではなく、高額療養費・遺族年金等で不足する金額をシンプルな生命保険で準備すると保険のかけ過ぎを予防できます。
また、健康保険の適用のない先進医療や高額ながんの治療費、学費の準備など社会保険では対応できない内容はそれぞれの生命保険で用意するように心がけましょう。
家計簿は家計の傾向と使途不明金を確認することが目的です
家計簿をつけることが苦手な方は少なくありません。細かく1円単位で記録することが目的ではなく、①家計の傾向を見つけること、②使途不明金を見つけることが大きな目的です。そのためにも継続することが必要です。継続することによって、季節ごとの出費の変動や平均よりも出費が大きい内容を把握できます。
また、何に使ったか分からない使途不明金も月に5千円あったとすると、1年間で6万円、10年で60万円とまとめると少なくない金額になります。使途不明金を0にするのは難しいですが、家計簿をつけることによって少なくする意識を持つことは可能です。
年初からお話した住宅ローン、光熱費、通信費、保険料は一度設定してしまうとそのままになってしまいやすい項目です。内容が適切か確認し、日々の家計が適切か大まかでも良いので記録を付け、こどもや家族のために家計を改善する工夫をひとつでも始めるきっかけにしていただければと思います。
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1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。