「ほめて伸ばす」という言葉があるように、誰だってほめられるのはうれしいこと。でも日々の生活の中で、育児や家事、さらには仕事と、限られた時間をフル活用しても余裕がなくて、子どもをほめることが少なくなっていませんか?
「ほめほめデー」ってなに?
「ほめほめデー」は、2017年7月より、兵庫県宝塚市が市内の保育所(園)、幼稚園、認定こども園において、毎月11日を「いいとこいっぱいみつけよう!毎月11日はほめほめデー」と位置づけ、開始された取り組みです。
かんたんに言うと、「毎月11日は、いつもより意識を高め、子どもの素敵なところを見つけてほめてあげましょう」「そして、子どもをぎゅっと抱きしめてあげましょう」というものです。親から子どもへだけではなく、子ども同士、先生と子どもなど、お互いのいいところ、がんばっているところをほめ合う日です。
ほめることの大切さ
日本の若者は諸外国に比べ、自尊感情が低いといわれています。幼いころから自分のよさに気付かせるお手伝いをし、より豊かな心をもち、命を大切にする気持ちを育むためには、たくさんほめてあげることが大切なのだそうです。
ほめられた経験が多く、自尊感情が高くなると「へこたれない力」がつき、どんなことにも興味関心を持って取り組めると言われており、まさに、「ほめて伸ばす」ということはこのことなのではないでしょうか。
実施している保育所
今里町の米谷保育所では、5歳児クラスの子どもが2人1組になり、遊び歌に合わせて相手のいいところを見つけて発表し合あうことを実施しています。
保護者からは「子どもをほめることを改めて意識し、実践した」との声も寄せられており、樋口眞智代所長は「ほめた人もほめられた人も気分がよくなる。ゆくゆくは毎日を『ほめほめデー』にしたい」と話しています。
ダメなときにはダメだと教えることも大切なことではあります。しかし、月に1日、週に1日など、それぞれのペースでいつもよりたくさんほめてあげる日を設けてみると、また違った子どもの一面に出会えるかもしれませんね。(TEXT:東 裕子)