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ダウン症とは?検査方法や特徴を助産師が解説!【世界ダウン症の日】

こんにちは!助産師のREIKOです。3月21日は「世界ダウン症の日」ということをご存知ですか? そこで今回はダウン症についてお話ししたいと思います。

ママと赤ちゃん

 

こんにちは!助産師のREIKOです。3月21日は「世界ダウン症の日」ということをご存知ですか? そこで今回はダウン症についてお話ししたいと思います。

 

「世界ダウン症の日」とは?

世界ダウン症連合が2006年から「世界ダウン症の日」を実施し、2012年から国連が国際デーのひとつとして、3月21日を「世界ダウン症の日」として制定しました。ダウン症は、本来2本ある“21”番目の染色体が1本多く、“3”本ある染色体異常ということから、3月21日になったということです。

 

この日は、世界各国でさまざまなイベントが催され、日本でも日本ダウン症協会の主催で、トークセッションや写真展、ダンスイベントなどがおこなわれます。

 

そもそもダウン症って?

先程もお話ししたように、ダウン症は、本来2本ある21番目の染色体が3本ある染色体異常で、21トリソミーともいいます。この染色体異常よって、ダウン症の赤ちゃんは特有の顔つきをしており、先天性の心疾患や消化管の異常をともなうことがあります。また、筋緊張が低下による寝返りなどの発達の遅れや精神遅滞も認められます。

 

ダウン症の場合、成長はゆっくりではありますが、やさしく温和な性格であることが多いといわれています。近年では医療・療育・教育・福祉が進み、ほとんどの人が普通に学校生活や社会生活を送っており、平均寿命は60歳前後とされています。

 

ダウン症の赤ちゃんが生まれる頻度は約1,000人に1人といわれていますが、近年の日本では晩婚化にともなう高齢出産が増加している影響などから約600人に1人との報告もあるようです。

 

どうやってダウン症だとわかる?

ダウン症の確定診断は、染色体検査によっておこなわれます。生まれた赤ちゃんの血液を検査するだけでなく、妊娠中に羊水を検査することでも診断できます。

 

妊娠中の羊水検査は出生前診断のための検査のひとつですが、羊水検査の前にママの血液を調べ、ダウン症を含む特定の染色体異常の確率を調べる母体血清マーカーテストやNIPT(母体血胎児染色体検査)の結果を受けておこなわれることが多いです。
 

実際のダウン症の赤ちゃんって?

私は産科病棟とNICUで働いていた経験がありますが、どちらの病棟でもダウン症の赤ちゃんをケアすることが何度かありました。

 

ダウン症の赤ちゃんは、筋緊張が弱いこともあって抱っこしたときにとてもやわらかく体にものすごくフィットする感じがしました。そして、これは私個人の印象ですが、ミルクの温度にこだわりがある赤ちゃんが多かったように思います。ダウン症の赤ちゃんは、哺乳力も弱く、ミルクを飲むのにも時間がかかることが多いです。そのため、ミルクがぬるくなってしまうのですが、少しでもミルクがぬるくなるともう口を開けてくれません。ですので、ダウン症の赤ちゃんにミルクを飲ませるときには、ミルクが冷めないように加温器をそばにおいて、ぬるくならないようこまめに温めながら飲ませていましたよ。

 


「世界ダウン症の日」は、ダウン症のある人たちとその家族、支援者への理解がより一層深まり、ダウン症のある人たちがその人らしく安心して暮らしていけるように、さまざまな啓発のイベントを通して、世界中の人々に訴えていくための日です。ダウン症に限りませんが、染色体異常の子どもを巡っては、出生前診断後の中絶やネグレクトなどの問題もあります。この日をきっかけに、一人でも多くの人の理解が深まるといいなと思います。


著者:助産師 REIKO

医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

 

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