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【助産師が回答】『内診グリグリ』で出産を早めたい!でも痛いって本当?

ベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、もう、早く産みたい! というアクティブなママからのご相談です。

妊婦健診のイメージ

 

「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、出産を前に早く産みたい! というアクティブなママからのご相談です。

 

Q. 早く産みたい!“内診グリグリ”をこちらからお願いしてもいい?

こんばんは! 今39週2日目です。赤ちゃんは2,700gくらいで早く産みたいです。内診グリグリしてもらいたいのですが、先生に言われてではなく、こちらからしたいですと言ってできるものでしょうか? 明日健診に行くことになっているのですが、聞いていいものなのかも不安です。

 

在本祐子助産師からの回答

内診グリグリは卵膜剥離と言って、医師によって対応は異なります。胎内で赤ちゃんを包んでいる膜を刺激することで、お産につながるホルモンを分泌させ、陣痛発来や促進の効果があるといわれています。ですが、処置に対して痛みや不快を感じる方もいますし、効果がない場合もあります。なるべく早く産みたいことを医師や助産師にお伝えしてみてはいかがでしょうか。今後の過ごし方やお産に導く生活の工夫などについてお話があると思います。ぜひ聞いてみてくださいね。

 


※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー

 

“内診グリグリ”って何? 痛いって本当?

「内診グリグリ(卵膜剥離)」は妊娠中の内診の際におこなわれる処置の一種です。まずは内診グリグリの概要を確認しましょう。

 

 ●そもそも内診とは?
産婦人科を受診したことがある人にとっては、内診がどのようなものかご存知かと思いますが、内診とは女性の腟に器具や指を挿入して膣や子宮口、子宮、卵巣の状態を調べる診察の方法です。下着を脱いだ状態で内診台に上がり、診察を受けます。

 

 ●正式名は「卵膜剥離」! “グリグリ”されるのが特徴
「内診グリグリ」というのはあくまで俗称で、正式には「卵膜剥離(らんまくはくり)」といわれます。なぜこのような俗称がついたのでしょうか?卵膜剥離は、子宮の下部から指を入れておこないます。この際、グリグリと押されるような感覚があることから、「内診グリグリ」と呼ばれるようになったようです。

 

内診グリグリ(卵膜剥離)をする目的

おなかの中の赤ちゃんと羊水は、卵膜と呼ばれる薄い膜に包まれています。卵膜剥離とは、卵膜を子宮口付近の子宮壁から剥がす行為で、これによって分娩誘発への効果が期待できるといわれています。


卵膜剥離は薬や器械を使用せず、医師や助産師の手でおこなうということが大きな特徴です。

 

卵膜剥離は、子宮頸管の状態を分娩に適した状態にし、陣痛が始まるように誘導する目的でおこなわれる処置のひとつです。妊娠42週に入ると「過期産」と呼ばれる時期に入ります。妊娠42週に入っても出産に至らない場合、赤ちゃんにさまざまなリスクが生じるとされていますので、妊娠42週に入る前に陣痛を誘発し、分娩につなげる必要があります。

 

また、卵膜剥離は人工的に陣痛を起こしたり、増強させる(※微弱陣痛時)前段階の処置としておこなわれるのが一般的です。陣痛誘発は基本的に過期産を予測される場合におこなわれますが、計画分娩やさまざまな事情によっては正期産の間におこなわれることもあります。

 

内診グリグリ(卵膜剥離)の効果と痛み

卵膜剥離の方法はいたってシンプルです。処置は内診台に上がった状態でおこないます。内診時に子宮頸管の内周に合わせて指を一周させ、卵膜を子宮壁から剥がします。

 

痛みには個人差があり、「激痛」と表現する人もいます。出産を経験した方の中には「陣痛より内診グリグリのほうが痛かった!」という人もいる一方で、痛くなかったという人もいます。これは、子宮頸管の熟化の程度によって異なるようです。

 

そして、卵膜剥離の際に破水してしまうケースがあります。破水後は感染症のリスクが高まるため、24時間以内に陣痛が起きなければ、誘発分娩になることが多いです。
また、卵膜をはがした際、少量の出血がみられることもあります。

 


※参考: 基礎知識(妊娠中)「【医師監修】内診グリグリ(卵膜剥離)は痛い?目的と効果について」【監修:三鷹レディースクリニック院長 天神 尚子先生】
 

今回の質問者さんは早く産みたくて自らお願いしたいという方でしたが、通常は予定日を超過してもなかなか産まれてこないときにされる処置のようです。いずれにしても医療機関によって卵膜剥離の扱いは異なるということですので、気になることがあれば医師や助産師に相談してみてくださいね。

  • ベビーカレンダーは、妊娠や育児のお悩みを抱えたママさんの強い味方でありたいと思っています。自分だけではどうしても解決できなかったとき、不安で仕方がないときは本物の助産師や管理栄養士がリアルタイムでお悩みや質問にお答えする『助産師に相談』『管理栄養士に相談』の掲示板をぜひご活用ください!

 

 

◆関連動画 出産ドキュメンタリー

 

 

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