妊娠・出産ってこんなにお金がかかるの?!【助産師が解説】

2018/07/07 19:00
新しい命を授かったことに喜びつつも、費用のことを不安に思う方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、妊娠・出産にかかる費用について助産師の高杉さんに詳しくお話を聞いてみました。

妊娠出産費用を不安に思う妊婦さんのイメージ

 

妊娠が判明した方から「出産ってお金がかかるの?!」「妊婦健診って自己負担なの?! 」そんな声をよく聞きます。はじめての妊娠で分からないのは当然ですよね。今日はそんな妊娠、出産の費用のことを具体的にお話します。

 

妊婦健診ってお金がかかるの?!

妊娠したら、住まいの市区町村に妊娠届を提出します。そうすると母子健康手帳(通称:母子手帳)が発行されます。妊娠が確定すると、定期的に妊婦健康診査(通称:妊婦健診)を受ける必要があります。妊娠は病気ではないので保険はきかず自由診療ですが、安全に出産するためにも定期的な妊婦健診は必要であるため、その負担を軽減するために補助券があります。市区町村から母子手帳の発行とともに妊婦健診の補助券14回分がもらえます。

 

補助券は、市区町村により金額は異なるものの、一般的に妊婦健診1回につき5千円程度です(初期検査一式がある回は金額が高くなるので助成の金額も1万円程度あります)。しかし、産院や検査の内容によって健診費用はさまざまです。毎回の妊婦健診が補助券でおさまる施設もあれば、追加費用が発生する施設もあります。病院のHPには健診の費用まで載せていないところが多いのですが、分娩費用が高額なところは妊婦健診費用も高額だとイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

 

出産方法や場所や施設によって出産費用はさまざま

出産の時の助成として出産育児一時金というものがあります。加入している健康保険組合から1児あたり42万円支給されます(給付内容については加入している健康保険組合にご確認ください)。

 

現在では健康保険の加入者(出産する側)が病院に書類を提出することで、病院側から直接健康保険組合に手続きをし、出産後に健康保険組合から病院に直接支給され、出産費用が42万円を超えた場合、その差額を退院時に出産された方が支払うという形がメジャーになってきています。

 

出産費用は全国さまざまで、施設によっては出産一時金の範囲内で収まるところもあれば、20万円から40万円くらいを追加で支払うところもあります。出産施設は、クリニックや総合病院(高度な周産期医療が可能である周産期母子医療センターもあります)、助産院などがあります。一般的には、総合病院や周産期母子医療センターはクリニックや助産院と比較して出産費用は高額です(施設によっては出産費用が100万円以上かかるところもあります)。

 

また分娩様式によっても費用は異なります。自然経腟分娩ではなく、無痛分娩にすると追加費用が10万円から20万円ほどかかりますし、陣痛促進剤を使用された場合や、赤ちゃんがなかなか出てこなくて吸引分娩が行われた場合など、出産時に何か処置が加われば追加費用が発生します。


地域によって出産費用に違いはあるの?

産まれたばかりの赤ちゃんのイメージ

 

「どこで産むのが一番いいですか? 里帰り出産にしたほうがいいでしょうか?」これはよく聞かれる質問です。特に都内に住んでいて、地方にご実家がある方の場合は費用面で里帰りするかどうか迷う方もいるようです。

 

公益社団法人の国民健康保険中央会がとりまとめた統計データ「出産費用 平成28年度」によると、平成28年度の全国の正常分娩時の出産平均費用は505,759円であるのに対し、東京都の平均値が621,814円と最も高額で、神奈川県が564,174円と2番目に高く、最安は沖縄県の418,164円、2番目に安かったのは熊本県で415,923円でした。これらはあくまでも都道府県別の正常分娩時の平均値であり、各分娩施設のサービスや分娩様式などにもよるため一概には言えない部分もありますが、一定の地域差はあるようです。

 


※参考:公益社団法人「国民健康保険中央会『出産費用 平成28年度』」〈  

https://www.kokuho.or.jp/statistics/birth/lib/h28nendo_syussan5.pdf

 

 

産後はママの身体を少しずつ回復させつつ、産後のこころの変化にも対応していきながら赤ちゃん中心の生活に慣れることがなにより大切です。それには周りのサポートが必要不可欠。もちろん費用の面も大切ですが、できる限りお母さんや旦那さんなどご家族または行政のサポートが得られる環境で出産されるのが良いと思います。

 

妊娠中に、費用面について調べたり産後の生活をイメージしたり、周囲に事前に相談をしたうえで、自分にあった出産場所が選べるといいですね。ママとパパを選んできてくれたかわいい赤ちゃんと楽しいお産ができますように。

 


著者:助産師 高杉絵理

看護師・助産師・保健師の資格を持ち、総合周産期母子医療センターにて産科やNICUに勤務。現在は、東京都世田谷区の行政や病院で働きながら、地域での子育ての講座やイベントを開催し、子育て支援活動をおこなっている。妊娠・出産・育児を楽しめるように、ママたちが読みやすく分かりやすい記事を心がけ執筆中。


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