筆者は切迫早産で長期入院していたこともあり、妊娠37週に入ってすぐに息子は生まれました。出生体重は2,600gほどで、母乳もミルクもよく飲むほうでしたが、2歳になる今でも体は小さめです。今回は、そんな息子の成長曲線(乳児身体発育曲線)に関するエピソードを紹介します。
成長ペースはゆっくりめ
体が小さいために何となく予想はしていたものの、首すわりも、おすわりも、息子はすべてがスローペースでした。子育て支援センターなどへ遊びに行ったときに同じ月齢の他の子と見比べてみても、体はひと回り小さく、発達は2~3カ月遅れている印象でした。
初対面のママさんによく「○カ月くらいですか?」と2~3カ月小さめに見られ、複雑な気持ちで「うちの子、小さいんです~」と答える日々でした。
意外だった医師の言葉
離乳食が始まってからも、相変わらず成長曲線の下を辿る息子。幸い食べることが大好きで何でもよく食べるのですが、なぜか体の大きさに反映されず、母として悩んでいました。
ある日、健診の際に思いきって医師に相談すると「確かに曲線からは外れているけれど、停滞しているわけじゃなく、少しずつ大きくなっているでしょ? これがこの子の成長ペースだから、心配いらないよ」と言われ、目からウロコが落ちました。
成長曲線の範囲でなく、成長の角度をみる
成長曲線とは、あくまで「その月齢の多くの子がその範囲に入る」目安であり、外れているからと言って必ずしも異常があるわけではない、ということを医師の言葉から学びました。
確かに、グラフは緩やかな上り坂をきちんと示しており、成長していることに変わりはありません。ゆっくりペースだからこそ小さくて愛らしい時期を長く一緒に過ごせる良さもあり、わが子の何かできることが増えたときの感動もひとしおです。
わが子の成長が気になると、親はつい他の子と比較してしまいがちですが、成長速度は子どもによって違うようです。成長過程もひとつの個性と考えて、わが子を見守ることが大切なのだと感じた体験でした。
著者:岩崎薫
一年間の不妊治療を経て妊娠・出産。2歳の男児を子育て中。現在は印刷会社の人事部で時短勤務で働く。第二子の妊娠を目指して不妊治療中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。