赤ちゃんが生まれると、今まで気にならなかったところの汚れが気になる、赤ちゃんはできるだけ清潔な環境で生活させてあげたい、そう考える方は多いのではないでしょうか。どれだけ衛生面に気を付けていても、たった2~3mmの隙間さえあれば、Gは侵入できちゃうんですって!
なんとしても外からの侵入を防ぎたい……そのためにママたちがやるべきことを、害虫対策の専門家、アース製薬の渡辺さんに教えてもらいました!
「1匹見たら100匹いる」……これって本当?
「まんざら間違いでもないですね。Gのメスは一度の交尾で何度も産卵でき、“卵鞘(らんしょう)”と呼ばれる固い殻に入ったカプセルのようなものを産みます。卵鞘のなかには22~28個の卵が入っていて、一生に15~20回産卵するんです。
つまり、1匹のメスから約300匹ほどのGが生まれる計算です。成虫は約6カ月程度生きるので、1匹の成虫がいれば、100匹どころかもっとたくさんのGがいる可能性もありますね」
ほ……本当ですか……?! ぞわぞわしてきちゃいました。では、Gを予防するにはどうしたらいいんでしょうか。
Gを予防するためにできること
「Gは清潔できれいなところが大嫌い! Gを見たくないなら、まずはこまめに掃除するのが一番です。髪の毛やホコリもGによってはエサになってしまいます。水1滴で3日間、油1滴で5日間も生きることができてしまいます。暗く湿気が多い場所や暖かい場所を好むので、洗面所やキッチンのシンク下を入念に掃除しておくと良いでしょう」
なるほど。水回りは気を付けたほうが良さそう。ほかにも、食べ物や食器を放置しないこと、ごみなど不衛生なものはこまめに捨てると良いそうですよ。待機電力により暖かくなりがちなテレビや電話、パソコンなどの電化製品の中にいることもあるらしいので、使わないときは主電源から切っておきましょう!
Gを家に入れたくない! 外からの侵入を防ぐには?
「Gは成虫でも2~3mmの隙間があれば、家の中に侵入することができます。ベランダや屋根裏、室外機、換気扇やエアコン、お風呂の排水口などから侵入することが多いです。侵入してくる可能性がある屋外に毒餌剤を置いておくのも手です」
網戸や換気扇のフィルターなどに破れがないか、チェックしてみます!
できるだけGを見ずに駆除する方法は?
「Gが好む場所に毒餌(どくじ)剤を置いておくのが効果的です。Gは集団生活をしているので、夜間活動したあと、巣に戻ります。毒餌剤を食べたGの排泄物や死骸を、巣にいる仲間たちが食べることで巣ごと駆除することができます。お子さんやペットがいるご家庭など、殺虫成分に抵抗がある方は、Gが嫌がる天然ハーブを使ったGよけがおすすめです」
▲(左)ゴキブリ用エアゾール「ゴキジェットプロ」 (右)ゴキブリ用毒餌剤「ブラックキャップ」
「煙や霧で一部屋丸ごと駆除してくれる、くん煙剤やくん蒸剤も効果的です。部屋の隅々まで殺虫成分が行きわたるので一気に駆除することができますよ。7~8月の活動最盛期に産卵された卵や幼虫の多い9月に駆除しておくと、Gの大量発生を防ぐことができると思います」
卵鞘の殻はとても固いので、中の卵まで駆除することが難しいそうです。くん煙剤やくん蒸剤を使用したら、卵鞘内の卵が孵化する2~3週間後にもう一度使用することで、より確実に幼虫を駆除することができるそうですよ!
2億5千年も前から存在していたという害虫の王様G。子どもや家族のために、そしてGが苦手な自分のためにも、敵の弱点を制して、快適な生活環境を手に入れましょう!
取材協力/アース製薬 渡辺優一氏
参考/アース製薬 害虫と虫ケア用品の基礎知識
アース害虫駆除 なんでも辞典