こんにちは、保育士の中田馨です。子育てをしていると、どうしても「ほかの子」と比べてしまうことがありませんか? 他の子が自分の子どもよりも「できている」ように見えてしまい、「どうしてうちの子はできないんだろう?」という気持ちになってしまうのは、よくあることだと思います。
私自身も、特に長男のときにそうでした。今日は、もしほかの子と比べてしまったとき、ママに心がけてほしいことをお話しします。
一人ひとり成長のスピードや成長しているところは違う
まずは当たり前ですが、ほかの子はほかの子と思うことが大切です。赤ちゃんは一人ひとり成長のスピードが違います。そして、成長する順番も違います。
例えば、寝返りがなかなかできない赤ちゃん。同じ月齢の子を見るとどんどん寝返りしていると心配だなと思うかもしれません。でも、あなたの子は「あーうー」などの喃語をどんどん言って、体を動かすよりもお話するのが楽しい時期なのかもしれません。同じ月齢でも、身長がぐんと伸びる子もいれば体重がぐんと伸びる子もいます。このように、一人ひとりの成長は違うことを知っておきましょう。
「少し前の自分の子」と比べる
ほかの子と比べるのではなく「少し前の自分の子」と比べるようにしましょう。「うつ伏せの上半身の上がり方が高くなった!」「ずりバイが早くなった」など、比べる対象はあくまで自分の子です。
自分の子の「できた!」を見つける
「少し前の自分の子」と比べることができるようになったら、赤ちゃんの「できた!」をどんどん見つけて、赤ちゃんをほめてあげましょう。大きな「できた」ばかりではなく小さい「できた」を見つけて、毎日「〇〇ちゃん、□□ができるようになったね! すごいね!」と、いっぱいほめることが大切です。
赤ちゃんはほめられると、とっても喜びますよ!
専門家に相談する
成長や発達が心配な場合は、自己判断するのではなく、専門家に相談しましょう。1歳児を保育していて保育所でよくあるママの心配ごとは、「言葉が出てくるのが遅いのではないか?」ということです。
保育所にいる同じ年齢頃の子が単語を言い、保育士と会話が成り立っていたら心配になる気持ちはわかります。保育士の立場、経験から見ると毎日の生活の中で、その子が大人の言うことを理解しているか? 何かお話しようという気持ちがあるか? というところを見させていただいています。そんな場合は「今、言葉をたくさん全身で受け止めてため込んでいる時期だと思うから。もうすぐものすごい勢いで外に出てくるから大丈夫ですよ」と助言させていただいています。
それでも心配されている方は、市町村がしている育児相談などもあることをお話しします。専門家に相談して「月齢相当の発達です」と言われて、安心して帰ってくるママが多いです。
ほかの子と比べるのではなく、言葉かけやふれあい、五感で感じる遊びや刺激を繰り返ししてあげることが大切。ママやパパが赤ちゃんと過ごす日々を楽しむことが大切ですよ。
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。「かおりの“和の離乳食レシピ”blog」では1500以上の離乳食レシピを掲載中。