息子が1歳2カ月になって歩けるようになり、私も息子もお出かけをすることが楽しくて仕方ありませんでした。私はまだ車の免許を取る前だったので、バスや地下鉄などを利用していました。息子は乗り物が大好きなので、お出かけで乗り物に乗れると分かっているせいか、いつも以上に笑顔になります。そんなある日、私が息子にビックリした体験談です。
大好きなバスに乗ったのに……
お出かけをするときは、最初にバスに乗ります。バス停でバスを待っている息子は、待ち遠しくてニコニコしながらしゃがんだり立ったりの繰り返しでした。そしバスが来ると大興奮!
息子は自分で歩いてバスに乗るのが大好きで、窓側の席に座って窓の外を見ることがマイブームのようです。ここまではいつもと同じだったのですが。急に息子が窓側の席ではなく、私の方に抱っこを求めてきました。眠くなったのかな? と思い、膝の上に乗せてあげました。
息子が見ていた先には……
いつもは抱っこをすると落ち着くのですが、その日はそれでも落ち着かなかったのです。おむつが汚れていて不快なのかなと思いましたが、確認するとおむつではありませんでした。飲み物を渡してもおもちゃを渡しても拒否をするので、どうしたんだろう? と私は不思議でした。
ふと息子の視線の先を見てみると、そこには高校生のお姉さんたちが。お姉さんたちの方をじっと見ては、何か言いたい感じなのです。
ママの赤っ恥も息子には伝わらず……
高校生のお姉さんたちも息子に気付いてくれて、笑顔で手を振ってくれました。お姉さんたちにかまってほしかったんだねぇ、と思っていると、今度はお姉さんたちのほうに行きたいアピール! さすがに迷惑をかけてしまうと思い、息子なだめていましたが、それでもそっちに行きたいらしく……。
私が困っていると、お姉さんたちは「お母さんが良ければ、こっちの席に来ませんか?」と言ってくれたのです。バスが止まってからお姉さんたちのほうに行くと、息子は大満足の様子。私は恥ずかしい気持ちやら、申し訳ない気持ちやらで、いっぱいいっぱいでした。
乗り物好きの息子ですが、大好きな乗り物以上にお姉さんたちが気になったのでしょう。その行動にビックリしてとても恥ずかしかったのですが、高校生のお姉さんに触れ合う機会はなかなかないので、良い経験になりました。お姉さんたちはかわいくてやさしくて、嫌な顔もせず息子をかわいがってくれたことに感謝しています。
著者:音羽あおい
息子と犬と暮らしているシングルマザー。自身の妊娠・出産・育児に関する体験談を中心に執筆中。