私たち夫婦は、結婚後はお互いにいつ子どもを授かってもいいと思っていたので、特に避妊はしていませんでした。しかし、3年を過ぎてもまったく妊娠の兆しはなし。漠然と30代前半のうちに出産したいと思っていた私は、万が一のことを考えて不妊治療をおこなっている病院できちんと検査をしてもらうことにしました。
しかし、結果はどちらにも異常はないとのこと。それからどのように過ごし、無事に妊娠に至ったかの体験談をご紹介します。
結果が出ても消えない不安
夫の場合は精液検査のみでだったので結果はすぐに出たものの、女性の場合は男性より検査が多く、子宮卵管造影や月経時のホルモン検査、また排卵後のホルモン検査など、すべての結果が出るまでは2週間ほどかかりました。
「もしかしてどこかに異常が見つかったのでは」と考えると、落ち着いてはいられませんでした。
結果は、特に問題はないとのこと。今までの心配は杞憂に終わりましたが、逆にどちらも異常がないにも関わらず、なぜ子どもができないのだろうという新たな不安が生まれました。
通院しながらの妊活の日々
今まで妊娠しなかったのは、単にタイミングの問題だろうと病院の先生に言われました。病院でのエコー検査に加え、自宅で排卵検査薬を使って妊娠の可能性が高い排卵日を予測し、その日に性交渉をおこなうという方法で、しばらく通院を続けながら妊活に励みました。
しかし、半年ほど続けても妊娠の兆候は見られず、自分よりも後に結婚した友人の妊娠報告を聞いて、ますます焦りを感じてしまいました。
妊活をやめたころにまさかの妊娠
不安と焦りが入り混じった気持ちで毎日を過ごしていたある日、夫が何気なくこんなことを言いました。
「子どもがいない分、2人でたくさん旅行したりする人生も楽しいよね」
そのひと言で、ふっと気持ちが軽くなったのです。もう焦るのはやめよう、これだけできないのだから、私たちは夫婦で楽しく生きればいいじゃないかと気持ちを切り替え、通院するのもぱったりとやめてしまいました。それからは妊娠のことは考えず、リラックスして過ごしていました。
すると翌月の終わりになって、生理がまだきていないことに気が付いたのです。病院に行くと、妊娠5週目とのこと。すぐに夫に連絡をし、2人で喜びを分かち合いました。
あれだけ妊活していたころにはまったく授からず、もうやめようと諦めた途端に待望の妊娠。先生に聞くと、妊娠はお母さんの精神面も関係していることが多く、リラックスした気持ちが良かったのではないかと言われました。焦りや苛立ちを取り払い、なるようになるとおおらかな気持ちに切り替えたことが功を奏した、私の妊活体験談でした。
著者:中川ようこ
一男の母。出産を機に仕事を退職。現在はイラストやコラム執筆など在宅で仕事をしつつ、育児に奮闘中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。