妊娠5カ月を過ぎたころ、聞こえ方がなんだかおかしいと感じることが増えてきました。「台風のせい?」「気圧のせい?」と不思議に思いながら、妊婦健診のときに医師に尋ねてみると「それは耳管開放症では」との答え。自分なりの症状との付き合い方も交えてお伝えする体験談です。
まるで水中!? 聞こえ方がおかしい!
聞こえ方が変だ、と初めて思ったのは妊娠5カ月のころでした。長女との散歩中、突然娘の声が聞こえにくくなったのです。
自分の声は頭の内側で大きく反響するのですが、外からの音が分厚い壁を隔てたようにしか聞こえません。自分が発する声がどれくらいのボリュームで出ているのかも、よく分かりません。飛行機に乗ったときや新幹線でトンネルを通過するとき、スキューバダイビング中のように耳の奥に違和感があり、自分の呼吸音がはっきり聞こえる状態でした。
症状の名称は「耳管開放症」
初めての状態に一瞬混乱したものの、しばらくするとおさまり「気圧の変化のせいかな?」「台風のせいかな?」と考えていました。しかし、それからというもの症状が頻発するようになってしまいました。長時間続くと、なかなかのストレスです。
耳鼻科にかかろうかと考え始めたころ、ちょうど妊婦健診があったので尋ねてみると「耳管開放症」と診断されました。妊娠中には起こりやすい状態らしく、出産後もおさまらないようなら耳鼻科を受診するように言われ、今は経過をみるしかないとのことでした。
私なりの症状解消方法
しばらく症状と付き合ううちに、だんだん解消方法も分かってきました。私の場合は仰向けに寝転んでいるときにはまったく症状が出なかったことがヒントになりました。
起きているときや仕事中に症状が出て治らない場合、あごを上げて深く呼吸すると、気圧がうまく調整されるのか耳のつまった感じが軽快しました。真上というよりは、もう少し仰け反るような角度で何度か深呼吸するのが自分なりのコツです。
夫や同僚には症状のことを話しておき、私が上を向いて呼吸していると「耳大丈夫?」と理解してくれる状況もストレス緩和に役立ちました。
妊娠中には、妊娠する前には思いもしなかった症状が出てくるものですね。また、そのときすぐに投薬などの治療ができなくても、周りの人の理解があるとストレスの感じ方はかなり違ってくるなとも改めて感じました。出産まで、うまくこの症状と付き合っていきたいと思います!
著者:柴崎諒子
2016年2月長女を出産。2019年3月に第2子出産予定。元雑誌編集部勤務で、企画・編集・営業・ライターを経験。現在は仕事をセーブしつつ子育て優先。妊娠・出産・子育てに関する記事を中心に執筆している。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。