こんにちは。離乳食インストラクターの中田 馨です。離乳食を始めるときに、「赤ちゃんにはちみつを食べさせてはいけない」と、本で見たり聞いたりしたことのあるママさんもいらっしゃると思います。また、甘い食材の中でも、体によさそうなイメージのはちみつ。どうして赤ちゃんに食べさせてはいけないのでしょうか?
赤ちゃんに食べさせてはいけないのはどうして?
はちみつには、ボツリヌス菌が含まれている可能性があるからです。では、ボツリヌス菌とはいったいどんな菌なのでしょうか? ボツリヌス菌とは、土壌や海、湖、川などの泥砂中にある嫌気性の細菌で、ボツリヌス食中毒や乳児ボツリヌス症を発症する可能性があります。ボツリヌス食中毒は、適切な治療を受けないと死亡率が30%以上といわれている恐ろしい食中毒だそうです。
はちみつは加熱したら大丈夫なの?
では、はちみつを加熱すれば大丈夫なのでしょうか? ボツリヌス菌は、120℃で4分間、または100℃で6時間以上加熱しないと完全に死滅しないといいます。これは、家庭ではなかなか難しいですよね。加熱したはちみつも与えないと考えたほうがいいでしょう。
赤ちゃんにはちみつを使うならいつから?
一般的には、はちみつは1歳を過ぎてからといわれています。心配なら無理に食べさせなくてもOKです。離乳食のお約束でもありますが、初めて食べるときはほんの少しの量から始めてくださいね。
はちみつを使うときの注意点
1歳を過ぎたからと言って、はちみつを大量に食べることはおすすめできません。はちみつはやっぱり甘いですからね。ほんのり風味づけ程度の使用を心がけてください。
ちなみに「メープルシロップは大丈夫?」と聞かれることもあります。 はちみつと色がよく似ていますが、メープルシロップはサトウカエデの樹液を煮つめたものなので、はちみつとは別物です。与える場合は離乳食後期以降、ごくたまに少量だけを心がけてください。
離乳食期の赤ちゃんは、まだまだ内臓が未熟。はちみつなどの甘い調味料は1歳以降も風味程度に使うように心がけてくださいね。